
3月30日、31日に大田区総合体育館で『NBAライジングスターズ・インビテーショナル 日本予選presented by SoftBank』が開催され、NBAゲストレジェンドとしてロバート・オーリーが来日した。
オーリーはNBAで7回の優勝を果たした紛れもないレジェンド。抜群の勝負強さで数々のクラッチショットを決めたことから『ビッグショット・ロブ』の愛称で親しまれている。そんなオーリーは中学生以上の学生を対象にしたスペシャルクリニックを開催し、約50名に実技指導を行った。そして、バスケット・カウントではオーリーへの単独インタビューに成功。高校世代の選手に向けてメッセージをもらった。
「ファンダメンタルを大切にプレーしていれば、ここぞという場面で決められる」
──日本の高校世代の試合を観戦しました。選手たちにアドバイスを送るとしたらどのようなことを伝えたいですか。
スキルの高い選手が多くいました。ただ、ハードワークはもちろん、チームワークが本当に大事です。個人のスキルが高かったとしても、ベンチから出てくる選手たちが補い合ってくれないと、チームとして先へは進めません。テニスのような個人競技以外は、チームワークが成功のために不可欠なんです。
──NBAデビュー当時はスモールフォワードでしたが、徐々にパワーフォワードやインサイドでのプレーが増えていきました。高校時代からマルチな選手だったのでしょうか。
そうですね。高校や大学ではスモールフォワード、パワーフォワード、センターと、あらゆるポジションをこなしていました。プロになってからは、大きな選手を外に引っ張り出してフロアを広げる(スペースを作る)役割を求められました。シャック(シャキール・オニール)やティム(ダンカン)、ドリーム(アキーム・オラジュワン)たちがプレーしやすくするためです。チームが勝つために必要なら、どのポジションでもプレーするという意識でした。
──現在のNBAは年々3ポイントの重要性が増しています。もし、今の時代に高校生に戻れるとしたら、3ポイントの練習を強化しますか。それともこれまでのキャリアと同じスタイルを貫きますか。
うーん、あらゆるエリアを強化するべきだと考えます。3ポイントだけでなく、ペイント内、ミドルレンジ、ポストプレーなどすべてです。コービー(ブライアント)、マイケル(ジョーダン)、レブロン(ジェームズ)といった偉大な選手たちは、3ポイントだけに定義されず、何でもできました。そういった多才なエッセンスを持つことが重要です。
──高校時代から『ビッグショット・ロブ』と呼ばれていたのですか。
ニックネームがついたのはプロになってからですが、大学時代も大事な場面でシュートを決めていました。プエルトリコの大会でハーフコートショットを決めて優勝したこともあります。試合の最後に誰を一番信頼するかと考えた時、「自分自身だ」と思っていました。常に最後の一投を打ちたいと思っていましたね。
──日本の高校バスケは一発勝負のトーナメントが多いです。あなたのような勝負強い選手になるためのアドバイスはありますか。
正しい方法でプレーし、準備を怠らないことです。そうすればチャンスは自然と巡ってきます。無理にシュートを打とうとしたり、自分勝手なプレーをしたりするのは、チームメートやコーチを失望させるだけでなく、周りからも身勝手に見えてしまいます。ファンダメンタルを大切にプレーしていれば、ここぞという場面で決められるようになります。
──ちなみに現在NCAAトーナメントが行われていますが、息子さんのUCLAや母校のアラバマ大学の応援などで忙しいのではないですか。
大学バスケを観るのは大好きで、実は大学バスケのラジオ番組も持っています。プロは1対1の局面が多いですが、大学バスケはパスを回してチームで作る「バスケットの純粋な形」が見られるので楽しいです。息子がいるUCLAも、母校のアラバマも応援しています。
──NBAはプレーオフが近づいていますが、古巣のロケッツ、レイカーズ、スパーズの中で気になるチームはどこでしょう。
現在のレイカーズは守備も良くなっていて面白いですね。スパーズは予想以上のスピードで成長していて、3ガードでテンポが速いです。私は今レイカーズに関わる仕事をしているので、レイカーズに勝ち進んでほしいですが、両チームとも期待しています。
──もしあなたがレイカーズに復帰したら、八村塁選手のプレータイムを奪うことになるのでしょうか。
いや、ディアンドレ・エイトンの時間を奪って、ついでに背番号も返してもらうよ(笑)