
入替戦で九州学院と八王子学園八王子、強豪を撃破
北陸学院は3月14日、15日に行われたU18日清食品トップリーグ2026入替戦で、九州学院、八王子学園八王子を破り、トップリーグへの昇格を勝ち取った。
初戦の相手、九州学院は留学生不在だが、日本人選手の良さを生かした『ペース&スペース』を武器とするチーム。バスケIQを生かし、コートを広く使うという意味では北陸学園と共通している。九州学院の素早いパスワークからワイドオープンを作られることもあったが、3ポイントシュートは27本中10本成功(37.0%)と大当たりには至らず。キャプテンの小笠原和真は「自分たちのサイズを外回りでのディフェンスでも生かして、しっかり最後までコンテストして確率を落とすことを試合前にみんなで確認しました」と語る。
「去年は結構オフェンス中心のチームでしたが、今年は堅いディフェンスからファストブレイクで、全員で戦うことを意識しています」と小笠原は言う。相手の長所を消した上で自分たちの長所は存分に発揮して118-68と大勝。小笠原は無得点に終わったが、「エースの藤原弘大を始め、点を取れる選手はたくさんいます。僕はポイントガードとしてゲームを作り、キャプテンとしてチームをまとめるのが役割なので、それはしっかり果たせたと思います」と、初戦を素晴らしい内容で勝てたことに胸を張った。
翌日に対戦した八王子学園八王子は、世代最強の留学生との呼び声も高いニャン・セハ・セダトを擁するチーム。そのプレースタイルや癖をしっかり分析して試合に臨んだが、20得点24リバウンドと、濱屋史篤コーチ曰く「分析の上をいかれました」と止められなかった。第1クォーターは自分たちの良い展開で3ポイントシュートを何度も打ちながら全く決まらない苦しい展開となったが、運動量の多いゾーンを用いる八王子学園八王子をこちらからも走らせ、疲れさせて後半勝負というゲームプランだったため、動揺はなかったという。
そんなチームを勝ち筋へと導いたのは、この春に3年生になるパワーフォワードの水口朔太郎だ。29得点10リバウンドでスタメン抜擢に応えた水口はこう語る。「スタメンで出るという立場になって、しかも入替戦という大事な試合でプレーするのは今まであまりなかったので、めちゃくちゃ緊張しました。でも、自分を良く見せようとする気持ちは全然なくて、それが良かったと思います。練習でやってきたことを試合で出そう、やるべきことをやろうと考えれば緊張もあまりしなくて済むので、冷静にプレーできました」
「前半はシュートが入らなくても崩せていたので、これを続けていけば大丈夫だとみんなで声を掛け合いました。3ポイントシュートが外れている分、リバウンドが跳ねたので、そこでリバウンドを取るつもりでした。試合展開に関係なく、やるべきことをやれば絶対に勝てると思っていたし、チームとしても焦らず戦えたのが良かったです」

「トップリーグを経験することで大舞台に強くなれる」
そんな水口の活躍に対し濱屋コーチは「できすぎなので、あまり調子に乗らないように釘を刺さないと」と冗談を言ったが、経験ある選手が他にもいる中で、水口がスタメン抜擢に応えて自信を増したことはチームにとって良い流れとなる。
「とは言え、足りない部分もすごく感じる2日間でした」と水口は言う。「まだ身体が細くて当たり負けするし、跳べなかったり、身体能力の部分で差を感じました。今日の活躍は偶然かもしれないけど、今年最後のウインターカップでは今日みたいなプレーを毎試合コンスタントにできるように。鍛える時間はまだたっぷりあるので、しっかり練習して今とは全然違う自分へと成長したいです」
北陸学院は2024年に北信越ブロックリーグに出場し、昨年のブロックリーグでは主に東北のチームが集まるグループAに入った。どちらの大会でも実力的に他校より頭一つ抜けており、余裕を持って優勝することができた。だが、トップリーグとなれば話は別で、全7試合すべてが気の抜けない戦いとなる。だからこそ得られるものも大きいと濱屋コーチは考えている。
「ブロックリーグでは分析をそこまでしなくても勝てましたが、トップリーグに行けば実力が上がります。しっかりと分析して、相手の特徴や癖をつかんでゲームに入りたい。そういった面では私を含めたスタッフの力も問われます。すごく良い経験ができると期待しています」
北陸学院は全国で戦える強豪に定着したが、2016年に大倉颯太を擁するチームでウインターカップ3位になった後は、全国ベスト8の壁に阻まれている。濱屋コーチは、トップリーグ参戦がその壁を乗り越えるきっかけになると期待している。
「去年のウインターカップではベスト8、つまりメインコート初戦で負けました。全国大会で勝つチームはやはりメインコート慣れしていると感じます。ウチは結構メインコートから離れていたので、今の選手たちにそこまで経験があるわけではありません。中学時代に実績のある選手はいますが、高校に入ると観客の数が変わります。そういう意味でトップリーグを経験することで大舞台に強くなれると期待しています」