町田瑠唯

「ディフェンスが機能した時はトランジションに繋げることができている」

女子日本代表は『FIBA女子ワールドカップ予選トーナメント』の第2戦でオーストラリアに71-81で敗れた。最初の30分間は身体を張ったディフェンスから素早い展開に持ち込み、3ポイントシュートを高確率で沈める、理想のバスケットを体現しリードを奪った。しかし、第4クォーターに入ると、オーストラリアの攻守にわたるアジャストに対応できず、4-23と圧倒され痛恨の逆転負けを喫した。

この結果、日本は6チームによる総当たりの中、唯一の連敗で最下位と厳しいスタートになった。65-77で敗れた初戦のハンガリー戦でも第2クォーターを7-16で終えたように、オフェンスで急ブレーキがかかることが課題で、巻き返すにはオフェンスのテコ入れが不可欠だ。

司令塔の町田瑠唯は、この2試合で安定のゲームメークを披露。町田がコートに立っている時間帯の日本は、ボールと人がともに動く流動性のあるオフェンスが展開できている。オーストラリア戦の町田は次々と得点チャンスを演出しての10アシストに加え、チームトップの6リバウンドと攻守でインパクトを与えた。

オーストラリア戦の日本は、ハンガリー戦に比べて攻守ともに遂行力が上がっていた。ただ、それでも勝利には届かなかった理由を町田はこのように見ている。「昨日よりも日本のペースで試合を進められていたと思いますが、第4クォーターの相手が連続得点を挙げた大事なタイミングでペースダウンしてしまったり、相手のリズムに乗せてしまったのは良くなかったです」

わずか4得点に終わった悪夢の第4クォーターのオフェンスについて、「相手が追い上げムードになったところで、日本はペースを上げていかないといけなかった。そこでショットクロックぎりぎりでのシュートなど、あまり良い形を作れていなかったです」と振り返る。

そして10アシストと見事なスタッツを残しながら、失速した要因に自分のゲーム運びもあり、0得点への反省も語った。「もっとペイントタッチができましたし、自分としてもちょっと3ポイントシュートにこだわったパスが多かったです。自分が相手の守備を切り崩してペイントタッチをすることで、良い形でのシュートを打てるようにしたいです。そして、もっと得点に絡んでいくことで、少しでもチームを助けたいです」

町田にとって今回の大会はパリオリンピック以来となるFIBAの国際大会だ。世界の強豪と対戦していく中で、周囲の進化を強く感じている。「高さやフィジカルは今までも高いレベルで、それにプラスして速いバスケットに持っていく、ビッグマンがアウトサイドシュートを決めてくるチームは増えている印象です。そこに私たちはアジャストして、日本の良さをこれまでと違う部分でも出していかなければいけないと思います」

銀メダル獲得と歴史を作った東京オリンピックの時とは違い、現在の世界の強豪は高さを維持しながらもスピードとアウトサイドの力を高めている。その中で日本が勝ち抜いていくには、自分たちの強みであるスモールボールをさらに研ぎ澄ましていく必要がある。

ここからの残り3試合、町田は「ディフェンスが機能した時はトランジションに繋げることができています。まずはディフェンスというところが本当にカギになってくると思います」と堅守速攻の大切さに加え、全員が貢献することが日本の全員バスケには欠かせないと続ける。

「日本がやりたいバスケットをできている時のペースについて来れるチームはなかなかいないと思います。それをどれだけ40分間続けていけるのか、誰が出ても同じ質のバスケットをいかに継続していけるかが大事になると思います。そこをあと3試合、しっかり表現していきたいです」

どのチームよりもコートを駆け回り、走り勝つためにはプレータイムのシェアが欠かせない。そして、それぞれが役割を果たすことが勝利に必要だが、卓越したゲームメークでオフェンスを機能させる町田は替えが効かない唯一無二の存在だ。