「みんなが違う時間帯にステップアップし、チーム全体で勝てている」
現地27日、スパーズはラプターズに121-103で勝利し、開幕4連勝を達成した。スパーズは第1クォーターからいきなりオフェンスが爆発。ビクター・ウェンバニャマ、デビン・バッセル、ディラン・ハーパーらを軸に8選手が得点を挙げるなどチームオフェンスが冴え、フィールドゴール19本中14本成功と驚異的な成功率をマークし、このクォーターだけで41得点を挙げて2桁のリードを奪う。これで勢いに乗ったスパーズは、第2クォーター以降も常にリードを維持する安定の試合運びで勝ち切った。
この試合、スパーズは大黒柱ウェンバニャマがフィールドゴール8本中7本成功、フリースロー10本中10本成功で24得点を挙げ、15リバウンド4アシストを記録。ハリソン・バーンズも同様に高確率でシュートを沈め、3ポイントシュート5本中4本成功を含むフィールドゴール7本中6本成功、18得点5アシストの活躍だった。
バーンズは開幕4連勝について聞かれ、「試合の展開はすべて異なっていたが、それぞれ違う勝ち方を見つけた。みんなが違う時間帯にステップアップし、チーム全体で勝てているのは良いことだ」と手応えを感じつつ、改善すべき問題があると気を引き締めている。
「試合中に話している課題は、勝つことで軽視されることもある。なぜなら『試合に勝ったからこれで良いんだ』と思ってしまいがちだからだ。しかし、シーズンを通して、こういった細かい部分に目を向ける大切さをそれぞれが気づいていると思う。僕たちには改善すべき点がたくさんある」
クリス・ポールが移籍したことで、33歳のバーンズはチームリーダーとして若手を導いていく立場がより鮮明になった。自身の役割について「流れが悪い時にペースを落としてチームを落ち着かせ、自分たちのやりたいプレーをする方法を探しやすくしている」と語る。
そしてウォリアーズ時代の2015年には主力としてNBA制覇を経験、今シーズンがNBA14年目とチームの誰よりも勝利と敗北の味を知るベテランは、好調を維持するために大切なのはチームの一体感だと強調する。
「お互いの成功を称え合うことは、僕たちにとって最も重要な点だ。長いシーズンにおいては故障で離脱する選手がいることも試合の一部。いろいろな選手が、異なる状況で活躍することが大切だ。ここまでは、それができている。ジョーダン・マクラフリンや今夜のカーター・ブライアント、ビスマック・ビオンボがステップアップして、欠場した選手の穴を埋めてくれている」
実際、スパーズは開幕から欠場が続いているエースガードのディアロン・フォックスに加え、近々の2試合はビッグマンのルーク・コーネットも欠く中で勝利を収めている。この一体感を維持して現地30日に行われるヒート戦に勝ち、チーム新記録となる開幕5連勝を達成できるか楽しみだ。
