ジョー・クローニン

オールスターブレイク明け以降は12勝12敗

トレイルブレイザーズが、ジョー・クローニンGMと複数年の契約延長で合意した。

49歳のクローニンは、2006年にチームのバスケットボール部門に加入。人事部門の様々な役職を経て2021年にアシスタントGMへと昇格する。そして同年12月、ニール・オルシェイ前GMがチームの行動規範違反によって解雇されると暫定GMを務め、そのまま2022年に正式なGMに就任している。

クローニンの下、トレイルブレイザーズはCJ・マッカラム、デイミアン・リラードと中心選手のトレードを断行して世代交代を実施。アンファニー・サイモンズ、シェイドン・シャープ、スクート・ヘンダーソンといった生え抜きのドラフト上位選手を軸にしたチーム再建を行っているが、過去3シーズン連続でリーグ下位に低迷していた。

今シーズンも現在35勝44敗とプレーイン・トーナメントの出場もかなり厳しい状況ではあるが、過去3年と比べると最も内容的には充実している。特に後半戦に入るとディフェンスが向上し、2025年以降の成績だけ見ると24勝23敗だ。

上記の3人以外にもトレードで獲得したデニ・アブディヤ、2年目のドラフト2巡指名トゥマニ・カマラとハードワークをこなす新戦力が台頭。ようやく明るい兆しが見えてきたことで球団幹部は、クローニンの手腕を評価したことが今回の契約延長に繋がった。

今オフ、クローニンが決断すべき最重要事項は、指揮官チャウンシー・ビラップスの処遇だ、2021年に5年契約を結んだが、来シーズンについてはチームオプションとなっている。今シーズン、チームを上昇させ、限られた戦力の中で健闘しているとも言えるが、4シーズン連続で負け越しという結果自体は間違いなく低調だ。

今オフのトレード期限間際に、放出の噂も上がっていた高年俸のベテランであるジェラミ・グラント、3500万ドル(約51億円)と高額だが来シーズンが契約最終年となるディアンドレ・エイトンの去就も含め、クローニンがどんな判断を下すかはチームの未来に大きな影響を及ぼす。