ディアンドレ・リギンスを解雇して『最後のピース』を待つ
4月9日、オーバータイムの末に125-126とホークスに敗れ、再びセルティックスとゲーム差なしに並んだキャバリアーズが、昨シーズン途中に解雇したアンダーソン・バレジャオと再び契約する可能性が浮上している。
9日、キャブズはディアンドレ・リギンスの解雇を発表。これでロスターに登録された選手数は14名となり、あと1名を加えることが可能になった。
これまでもキャブズは積極的な補強を行ってきた。レブロン・ジェームズによる再三の「プレーメーカーが必要」との主張を受け入れ、過去3回オールスターに選出されているデロン・ウィリアムズを獲得。さらにはトリスタン・トンプソンの控えとして即戦力級のアンドリュー・ボーガットと契約した。
ところが、ボーガットがデビュー戦で左足の脛骨を骨折する今季絶望のケガを負い、歯車が狂った。代役として獲得したラリー・サンダースは加入後4試合に出場したが、平均2.5分のプレータイムにとどまり、バックアップとしては心もとない。2年のブランクを経て復帰したばかりで、まだ戦力としては計算が立たないのだ
そこで浮上したのがバレジャオの獲得だ。バレジャオは昨シーズン途中にキャブズを解雇され、新たに契約したウォリアーズでNBAファイナル進出に貢献したものの、古巣とのファイナル第7戦に敗れてキャリア初の優勝を逃した。昨シーズンの大半をキャブズでプレーしたため優勝リングを受け取る資格はあったのだが、チームからの申し出を断り、オフにはウォリアーズと再契約。今シーズンこそはと意気込んだものの調子が上がらず、2月3日に解雇された。
3月1日までに解雇された選手はプレーオフに出場する資格がある。バレジャオもキャブズ復帰となればプレーオフ・ロスターに登録は可能だ。ただ、2連覇を目指すキャブズに必要なのは即戦力級の選手。サンダースと同様にバレジャオも、「ボーガットにアクシデントさえなければ」というモヤモヤを晴らすには不十分だ。
ただ、この1カ月で状況は変わった。このところの不調の最大の要因はインサイドの守備が崩壊していること。そのため接戦を落とす試合が続いている。これでは連覇はおろか、3年連続のNBAファイナル進出も危うい。リギンスの解雇は、今週末から開幕するプレーオフに向けてキャブズが『最後のピース』を加えることの意思表示でもある。
『最後の助っ人』が1年目から11年キャブズに所属し、チームの浮き沈みを知るバレジャオになるのか、あるいは予想外のビッグネームが浮上するのか。今後数日の動きに注目したい。