ジョシュ・ハートの悔恨「恥ずべき試合だった」
現地3月20日、ニックスはホーネッツ相手に今シーズン最低のパフォーマンスで敗れた。前日のスパーズ戦も格下相手に低調なパフォーマンスで敗れたが、この試合はさらに悪化した。第1クォーターのラスト4分半で無得点、19-19の同点から27-19とされると、その後は一度も追い付くことができず。試合後のジョシュ・ハートは屈辱に肩を落とし、「恥ずべき試合だった」と語った。
「必要なことをしていない。努力が足りない」とハートは言う。13得点4リバウンド6アシストを記録したが、ハートが誇るべきスタッツに残らないハードワークという部分で、この試合ではほぼ存在感を示せなかった。
「自分が十分なエネルギーを出していないくせに審判に泣き言ばかり。ディフェンスはアグレッシブさを欠き、オフェンスでもアピールできなかった。コミュニケーションも停滞していた。リバウンドでも完敗だ。すべては努力の問題だ。才能や戦略とは関係ない。努力するかどうかの場面で、僕らはそれを怠った。それが恥ずべき試合だと言う意味だ」
ジェイレン・ブランソンは現地3月6日のレイカーズ戦でレイアップを狙った際にファウルを受け、着地の際に右足首を捻挫した。痛みをこらえてフリースローを2本決めたが、足をひきずってロッカールームに戻った。
良いニュースと悪いニュースが一つずつある。良いニュースはブランソンの状態で、最初は2週間と発表された離脱期間はさらに伸びると訂正されたが、ケガから2週間後の現段階で彼はトレーニングを再開した。悪いニュースはブランソン不在のニックスはパフォーマンスがガタ落ちで、彼への依存度が強まるばかりだということ。本来であればプレーオフを前にしたこの時期にブランソンには十分な休養を取らせたいが、この戦いぶりでは彼も急がざるを得ない。
「ブランソンの状態を心配している場合じゃない」
ミケル・ブリッジズはブランソンに代わるファーストオプションとして努力しているが、クラッチ力では物足りない。カール・アンソニー・タウンズとミッチェル・ロビンソンを交互に起用し、最後は2ビッグの布陣が機能したが、長期欠場明けのロビンソンはプレータイム制限があり、その効果は限定的だ。
ホーネッツ戦の試合後、タウンズは「ブランソンの状態を心配している場合じゃない」と言った。「僕ら自身の出来に集中すべきだ。彼が戻って来た時に、彼がケガする前よりももっと強いチームになっていなきゃいけない」
トム・シボドーの主力を酷使する起用法を別にしても、どのチームもシーズンのこの時期は疲労の蓄積でパフォーマンスが落ちるもの。しかもニックスはこの1カ月でこなした14試合中ホームゲームは3試合だけで、日程以上に遠征続きのタフさがあった。この先しばらくはホームゲームが増えて一息つけるし、遠からずブランソンも復帰できるだろう。
ただし、ブランソン依存の度合いを減らさなければ、プレーオフを最後まで勝ち進むのは難しい。昨シーズンもペイサーズとのカンファレンスセミファイナルの時点でブランソンは満身創痍で、彼が力尽きるとともにニックスのシーズンは終わった。ブランソンのコートの支配力、クラッチ力は簡単には替えが効かない。それでも勝負どころまでで彼の負担をいかに減らせるかをチーム全体で考えるべきだ。何よりもまずやるべきは、ジョシュ・ハートが指摘した『努力』をチーム全体で実践することだ。