ミケル・ブリッジズ

「オフが長すぎる。今すぐにでもコートに立ちたいよ」

ジェイレン・ブランソンとジョシュ・ハートのYoutube番組『Roommates Show』が初のライブイベントをニューヨークのセントラルパークで行った。大勢のニックスファンが集まる特別な場にゲストとして招かれたのは、期待の新戦力であるミケル・ブリッジズだ。

「オフが長すぎる。今すぐにでもコートに立ちたいよ」とブリッジズは言う。サンズでブレイクした後にネッツに移籍し、3シーズン連続でプレーオフを戦った後、今年はプレーオフ進出を逃した。最後にプレーしたのは4月中旬で、もう5カ月前のこと。82試合すべてに出場するのが当たり前の彼にとって、5月にプレーしていないことでリズムが狂っているようだ。

ブリッジズに対してハートが「ネッツなんかよりずっと良い環境でプレーできる気分はどう?」と、会場にニックスファンの興奮を煽る意図で質問すると、客席は大盛り上がり。それでもブリッジズは「ネッツのおかげで僕は成長できた。そのことへの感謝は忘れない」と落ち着いた表情で答えた。

このイベントに集まったニックスファンは5000人と言われる。2020-21シーズンにニックスは8年ぶりに勝率5割を超えてプレーオフに進出したが、ホークスに手も足も出ずファーストラウンド敗退。この時点でファンはニックスに希望を見いだせていなかった。流れが変わったのはブランソンとハートが加入した2年前だ。ブランソンはルカ・ドンチッチに続く2番手、ハートはオールラウンドな能力が評価されていなかったが、ニックスではチームの中心に据えられ、期待に応える活躍でチームを上昇気流に乗せた。

直近の2シーズンはいずれもカンファレンスセミファイナル敗退。それでもチームには明確な軸があり、ブリッジズという強力な補強に成功した新シーズンは優勝を争うことが期待される。ファンの期待値も以前とは桁違いで、だからこそ選手のトークイベントに大勢の若いニックスファンが集まる。

ブリッジズはネッツの悪口は決して言わなかったが、これから始まるニックスでの挑戦には大いにモチベーションを刺激されている。ビラノバ大でのチームメートと再び組むことに「おかしなヤツらばかりだけど、また一緒にプレーできるのが楽しみだ。ここにいられてハッピーだよ」とブリッジズは言い、ニックスファンの大歓声を浴びた。

このイベントで再確認できたのは、彼らチームの核となる選手たちが、ニックスファンの全面的な支持を得ていることだ。これはシーズンに入ってから、ニックスにとって大きな後押しとなるに違いない。