高田静

女子代表はパリまであと2勝、今日22時25分にドイツ戦

3人制バスケ『3×3』、パリオリンピックの最後の出場権3つを争う世界最終予選(OQT)に参加している3×3女子日本代表は、グループ突破を懸けてモンゴルと対戦した。

試合序盤からスピードで仕掛けられると対応できないモンゴルの弱点を突き、高田静と高橋未来のドライブを中心に攻撃を組み立てる。特に高田の瞬発力にモンゴルの守備は最初の一歩で出遅れ、高田はアタックを仕掛けるたびに調子を上げていく。フロントチェンジで相手を翻弄するなど、手の付けられない存在となっていった。

中田珠未と宮下希保はスクリーンを掛け、相手ディフェンスにスイッチを強いることで高田に有利なマッチアップを作り、またダイブで相手を引き付けて高田をサポートする。試合中盤には中田がブロックショットを決め、続いて高田の2点シュートが外れたオフェンスリバウンドを押し込む攻守のハッスルで点差を広げていった。

日本は攻守のエネルギーで上回ることで、モンゴルに立て直すきっかけを与えない。日本の勢いに煽られたモンゴルは、ターンオーバーやイージーなパスミスで試合終盤の貴重なポゼッションを失い、流れを変えることができなかった。

最終スコア16-13で日本が勝利。高田はフィールドゴール19本中11本を決め、14点を奪う殊勲のパフォーマンスを見せた。これでグループリーグを3戦全勝のスペインに続く2勝1敗で突破。今日22時25分からの準々決勝ではドイツと対戦する。3位までに与えられるパリオリンピック出場権を獲得するまで、あと2勝となった。

3×3男子日本代表も、グループ突破を懸けてモンゴルと対戦。試合開始2秒でモンゴルがトーマス・ケネディにファウルするほどディフェンスの強度を出し、日本からショットクロックバイオレーションを引き出す。攻守が入れ替わるとすぐに日本もやり返し、立ち上がりからディフェンスの強度が強いタフなゲームになった。

ケネディのシュート力が警戒される中、三谷桂司朗、保岡龍斗、小澤崚がドライブからレイアップを沈めて日本がバランス良く点を取り、小澤の2点シュート、さらに2点シュートを狙ってファウルを引き出すプレーで先行する。小澤は相手のドライブをよく見てオフェンスファウルを引き出すなど攻守に良いプレーが目立った。

しかし、モンゴルも集中力を切らさず、ディフェンスが付いていてもシュートを決めきる粘り強さがあった。2週間前のUOQT2初戦でモンゴルは日本と対戦しており、集中しないまま入った立ち上がりに日本にビッグプレーを連発されて12-22の完敗を喫している。その轍を再び踏むことはなく、日本にリードを許す状況で納得のいかない判定があっても苦笑とともに次のプレーへと切り替え、日本の勢いに付いていった。そして試合中盤、2点シュートが決まりだしたのを機にモンゴルがリードする展開となる。

残り11秒、2点を追い掛ける日本はケネディのアイソレーションを選択。ケネディが相手ディフェンスの上から放った2点シュートを決めて18-18に追い付く。モンゴルは残り4秒ですぐさま攻めに出て、強引なドライブで2人をかわしてレイアップに持ち込む──これはわずかに残り時間に間に合わず得点が認められなかったが、モンゴルのその勢いはオーバータイムに持ち越された。その最初のプレーでアナンダが小澤の上から強引な2点シュートを放ち、これをねじ込んでゲームウィナーに。

18-20で日本は敗れ、1勝2敗でグループリーグ突破ならず。これでパリオリンピックへの扉は閉ざされることとなった。