2シーズン目の大野体制、芽吹きのシーズンになるか?

大野篤史ヘッドコーチをはじめ、総勢9名のスタッフが千葉ジェッツから大移動し再建モードに入った三遠ネオフェニックスは、10勝48敗であった2021-22シーズンから23勝37敗と勝率を伸ばすことに成功。得失点では平均76.8得点から78.8得点、平均88.5失点から81.9失点と、ディフェンスが大きく向上したシーズンであった。得失点差からもわかるように、今シーズンの課題となったのはオフェンスで、オフェンシブレーティング(100回攻撃した場合の平均得点)においてもリーグ18位と下位に低迷してしまった。 2ポイントシュート試投割合リーグ4位、ペイントエリアからの得点割合リーグ6位、ペリメーターからの得点割合リーグ6位などからもわかるように、2ポイントシュート主体のバスケットを展開したが決定率はリーグ13位と伸び悩んだ。今オフには、左ウィングを除くすべてのエリアで高い3ポイント決定率を記録した大浦颯太、トルコリーグでストレッチビッグとして活躍したデイビッド・ダジンスキー、インサイドだけでなく、すべてのエリアから高い決定率で決めることができる3ポイントシュートで昨シーズンの名古屋を牽引したコティ・クラークなど、明確に3ポイントを意識した補強を敢行した。昨シーズンとは一味違う三遠のバスケットが見られることに期待したい。

ロスターが昨シーズン同様の活躍を見せると仮定した場合、リーグ14位であった3ポイントシュート試投割合は40%を超えリーグトップクラスの数値になると試算される。そのため3ポイントシュートを主体に戦うと想定した場合、突破力のある佐々木からキックアウトを狙う布陣で戦うと予想。外国籍選手全員が3ポイントを打つことができるためスターターとセカンドユニット関係なくプレータイムは平準化されるだろう。チーム全体として昨シーズンよりもスモールラインナップ化しているため、アグレッシブなディフェンス戦略をとると予想される。

所属選手一覧

『FP(ファンタジーポイント)最多日本人選手』

※FP(ファンタジーポイント)は、選手の活躍度合を計る指標となるポイント。各選手が実際の試合で記録した成績に応じて算出される。

佐々木隆成
熊本ヴォルターズで3シーズンを過ごした後、昨シーズンに三遠に加入すると、初のB1での戦いながら持ち前の得点力を発揮。平均26.06分のプレータイムで11.2得点、2.0リバウンド、4.2アシストを記録した。「自分が最後にゲームを決めるという責任を持ったプレーヤーになれる」と語った大野ヘッドコーチの期待通りのパフォーマンスを披露。3月に負傷し戦線離脱となったが、シーズン中にも成長を遂げ飛躍する姿が見たい。

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【注目選手】

ヤンテ・メイテン
個人的に三遠のキーマンであると考えている選手。昨シーズンの三遠が2ポイントシュート主体のチームとなった遠因は、3ポイントシュートを打てる万能型ビッグマンであるメイテンの早期離脱である。と思わせるほどのポテンシャルを持つ選手。昨季12試合出場であるにも関わらず6月の段階で契約継続となったことからもその期待の高さがうかがえる。直近2年間フルシーズンを戦えていないため、健やかなシーズンを送ってくれることを願っている。

デイビッド・ダジンスキー
トルコリーグ、そしてユーロカップにおいて平均10得点、4.9リバウンド、3ポイント決定率40%とオールラウンドな活躍をみせた選手。リーグこそちがうものの、20-21シーズンからスタッツが殆ど変わっておらず安定した活躍を期待できるだろう。基本的にトップやコーナーなど3ポイント以遠でキックアウトパスを受けることが多いものの、ポストアップからステップを踏みながら放つ右手のショートフックも高確率。