熊谷航

クリエイト型だが得点力も重視「確率良く決めていくのが大事だと思います」

男子日本代表は9月23日から中国・杭州で開催されるアジア競技大会に向けて強化合宿を行っている。今回の代表メンバー12名のうち、ポイントガードは齋藤拓実、熊谷航、寺嶋良の3人。今大会で初めて日本代表に名を連ねた熊谷は「競争してプレータイムを勝ち取らなければいけないので、毎日の練習の中で持ち味をアピールをしている段階です」と、現状を説明する。

三者ともに小柄でスピードがあるタイプではあるが、当然ながら細かな持ち味は三者三様。熊谷は「拓実さんはパスとピック&ロールがうまいですし、寺嶋は得点力が高いです」とそれぞれの特徴を挙げ、「ディフェンス力と、縦に抜くスピードは僕が勝っていると思いますし、ゲームメークや戦術の遂行力には自信があります」と、あらためて自身の強みを明確にした。

加えて熊谷は「ガードのシュート力はワールドカップでも重要視されていたので、短期間で準備し、確率良く決めていくことが大事だと思います」と、得点力の重要性にも言及。今大会の指揮を執るコーリー・ゲインズからは、世界の舞台ではガード自らが切り崩すことや、残り時間数秒での1対1で得点を決め切る力が大切という話をされたという。

日本中が歓喜に湧いた先日のFIBAバスケットボールワールドカップは、「全部見ました」とのこと。富樫勇樹、河村勇輝らガード陣の戦いぶりについては「自分に置き換えて見ていました」と明かし、次のようにコメントした。「単純にまずはすごいなと思いました。ワールドカップのあの舞台に立って、あのプレッシャーの中でプレーをするのはメンタル的にすごくタフだなと。日程的にも、一日空けてすぐに試合とタフでしたし、すごく刺激をもらいました。リスペクトを持って見ていました」

彼らの活躍に悔しさはなかったというが、自分の至らなさは痛感したという。「目指すべきところにはまだ技術が足りてないと思ったので、もっと努力しないといけない」と語る熊谷の、今大会における奮戦に注目したい。