井上氏「そこで得られる価値は、他人の物差しでは計れない自分だけの財産です」

スラムダンク奨学金事務局は、第17回「スラムダンク奨学金」の奨学生が福岡第一の崎濱秀斗に決まったことを発表した。

崎濱は178cmのポイントガード。部員数が100人を超える福岡第一で、1年生から主力としてプレーする逸材だ。巧みなハンドリングにスピードとクイックネスを兼ね備え、非凡なシュート力を持っている。2022年のインターハイではクラッチシュートを沈めて、チームを優勝に導いた。U17男子日本代表として『FIBA U17バスケットボールワールドカップ スペイン2022』に出場している。また中学3年から英会話を勉強していて、チームの留学生と英語でコミュニケーションを取るなどアメリカで戦う準備は万端だ。

崎濱はスラムダンク奨学生として2024年4月に渡米し、14カ月の予定でセントトーマスモアスクール(私立の全寮制中高一貫校:大学進学準備クラス )にて学業とバスケットボールに励むという。

『SLAM DUNK』の作者・井上雄彦氏から公式ホームページより崎濱へ次のメッセージが送られた。「崎濱秀斗君おめでとう。この機会を用意することができてうれしいです。 自らの努力で勝ち取った機会を最大限に活かして、 さまざまな経験をしてほしいと思います。 新たな環境での14カ月間が、崎濱君にとって生きていく上での大切な土台の一つになることを心から願っています。 挑戦し、そこで得られる価値は、他人の物差しでは計れない自分だけの財産です」 

 『SLAM DUNK』のジャンプコミックス累計発行部数が2004年の夏に1億冊を突破したことから、読者とバスケットボールに対する作者・井上氏の感謝の気持ちを具体化するものとして、2006年に『スラムダンク奨学金』が設立された。高校を卒業後、アメリカの大学で、あるいはプロとして競技を続ける意思と能力を持ち、情熱と才能にあふれた選手をアメリカのプレップスクール(私立の大学準備校)に派遣し、その間の学費や生活費を援助することが目的だ。

歴代奨学生には、群馬クレインサンダーズの並里成(第1回奨学生)や島根スサオノマジックの谷口大智(第2回奨学生)がいる。