男子日本代表

先発起用されたメンバーが揃って活躍し、スタートダッシュに成功

『バスケットボール男子日本代表国際強化試合2023静岡大会』の第2戦。日本が初戦に引き続き、チャイニーズ・タイペイ代表と対戦した。

日本の先発はテーブス海、富永啓生、吉井裕鷹、馬場雄大、ジョシュ・ホーキンソンの5人。富永がディープスリーを沈めると、吉井はオフェンスファウル誘発に加え、テーブスのペイントアタックからコーナースリーを決める。さらにテーブスがドライビングレイアップを決め、富永も個で打開すると、吉井もドライブからバスケット・カウントをもぎ取った。こうして、第2戦で先発起用されたメンバーがその期待に応え続け、開始約4分で18-3とスタートダッシュに成功した。

第1戦よりもプレッシャーを強めたディフェンスが機能し、それをしっかりと得点に繋げた日本が主導権を握ったが、その後も安定したディフェンスを披露する。特に金近廉はターンオーバーから速攻を許しかけた際にハリーバックし、見事なチェイスダウンブロックで失点を阻止。さらに金近は続くポゼッションでもヘルプサイドからブロックショットを決め、オールコートディフェンスではスティールを挙げるなど、ディフェンス面で大きなインパクトを残した。こうして、攻守が噛み合った日本が26-7と大量リードを奪った。

第2クォーターに入ると、ホーキンソンが持ち味を発揮。速攻のこぼれ球を拾ってバスケット・カウントを獲得すれば、自らが速攻の先頭を走りゴール下を決めるなど、高さと速さを生かした。引き続きディフェンスが安定している日本は吉井と原修太のダブルチームでパスミスを誘いホーキンソンの速攻に繋げれば、ターンオーバー奪取から西田優大のトランジションスリーに繋げるなど、攻守ががっちりと噛み合い、39-15でオフィシャルタイムアウトを迎えた。その後、ペースは落ち、3ポイントシュートは20本中5本の成功に留まったものの、47-21の大差で前半を終えた。

後半に入ると、大量リードもあってか集中力を欠いた軽率なターンオーバーも散見された。それでも、ディフェンスの強度は下がらず積極的なダブルチームやトラップでターンオーバーを誘発。さらに
オフェンスリバウンドへの意識は高くセカンドチャンスポイントを増やせば、富樫勇樹がバックビハインドパスで吉井のダンクをお膳立てし、自ら3ポイントシュートも決め切るなど存在感を示してセーフティリードを保った。

66-40で迎えた最終クォーター、川真田紘也がセカンドチャンスを記録すれば、比江島慎がドライブからバスケット・カウントを誘発とそれぞれが持ち味が発揮。原は自分よりもサイズで上回るセンターにブロックショットをお見舞いし、プレッシャーに耐えきれなくなった相手からアンスポーツマン・ライク・ファウルを誘発と再びディフェンス力の高さを証明した。こうして最後まで危なげない試合運びを見せた日本が最終スコア92-56で勝利した。

日本は吉井がチームハイの16得点を挙げ、富永が13得点で続いた。また、ホーキンソンは11得点12リバウンドと連日のダブル・ダブルを達成。第1戦で課題に挙がったディフェンスは明らかに向上し、22本ものターンオーバーを誘発した。