16点差を覆した『後半の飛龍』、インターハイからの成長を見せ北陸にリベンジ達成

2018/12/25
プレーヤー
4817

飛龍

文=丸山素行 写真=バスケット・カウント編集部

攻守ともに噛み合い、後半を圧倒

ウインターカップ男子2回戦の好カード、飛龍vs北陸は後半に42-15と圧倒した飛龍が逆転で勝利し、3回戦に駒を進めた。飛龍の原田裕作監督が「前半は人もボールも全然動かなかった。ディフェンスが悪いというよりはオフェンスでリズムが作れなくて、結果ディフェンスも集中力を欠いてしまった」と振り返ったように、オフェンスリバウンドから連続で失点を許すなど、42-26で前半を終えた。

攻守ともに噛み合わず16点のビハインドを背負い、エースの関屋心も「ヤバいとは思いました」とその時の心境を語った。それでも「去年のウインターカップも全部巻き返してましたし、飛龍は後半に強いと言われてるので」との言葉通り、後半から飛龍の反撃が始まった。

山村祥太郎の連続3ポイントシュートやリュウ・ヤハオのミドルシュートで点差を縮めると、前半は機能していなかったディフェンスも活性化していく。球際で負けず、ボールへの執着心で上回り、フィフティーフィフティーのボールをほとんどマイボールにしていった。

「リバウンドは全員で絡みに行って、良いブレイクもできた」と原田監督が称賛したように、チーム一丸のバスケットを体現した飛龍は第3クォーターで逆転した勢いそのままに、アグレッシブながらも、落ち着いた試合運びで北陸を振り切り、68-57で勝利を収めた。

飛龍

チームメートの得点を引き出したエースの成長

両者はインターハイ3回戦で対戦しており、その時は北陸が83-67で勝利した。それだけに原田監督は並々ならぬ思いでこの日を迎えていた。「夏に北陸さんとやった時は残り5分まで5点差でした。そこから20点くらい離されたんですけど、その5分間でなぜ20点も離されたのかという課題に向かって、精神的だけでなく、肉体的にも戦術的なものも含めて、苦しい練習をしてきました。とにかくリベンジしてやろうと」

原田監督は夏からの成長が勝敗を分けたと言う。「夏までの関谷だったら、味方を信じられなくて、自分でいってミスになったりタフショットになったりしていたと思います。そこが大人になったと感じます」

その関谷は「自分はパスを回すだけだったので、絶対に周りのおかげです」と謙遜するが、そもそもこのパスという選択肢が関谷の成長だった。「新チームになった頃はほとんど自分の1対1とかで、無理やり行ってました。原田先生には、良いシューターがいるんだから仲間を信じてパスを出せ、仲間を信用しろと言われていました」

関谷は先発5人の中で最少となる9得点に終わった。それでも、ディフェンスを背負い、ポストプレーからパスを散らすなど、味方の得点機会を何度も演出し、チーム最多となる9アシストを記録している。

目指すは恩師超え「第一に勝つために来ている」

飛龍の次なる相手は、原田監督の母校、福岡第一だ。原田監督にとっては恩師との対戦となるが、胸を借りるつもりは毛頭ない。「チャレンジしようじゃなく、福岡第一に勝つために来ている。恩師ですけど、明日は試合をするだけじゃなく勝ちに行きたい」

「今年の第一は過去の高校バスケット界の中でも最高レベルにある」とその実力を認めるが、「フィジカルは絶対にウチが強いと思います。相手のやりたいことをやらせないのも一つですが、それよりも自分たちのやりたいことをやれるかどうかがキーになる」と相手に合わせず、飛龍らしいバスケットで恩師超えを狙う。