Bリーグキャリア最多となる4本の3ポイントシュートを含む26得点をマーク

4月29日、リーグトップでチャンピオンシップ出場を決めている千葉ジェッツは、東地区2位のアルバルク東京と対戦。第2クォーターにトランジションから得点を重ね12-0のランで主導権を握り、89-75で勝利した。

リーグトップクラスのビッグマンを擁するチーム同士の激しいリバウンド争いが繰り広げられた中、千葉Jがオフェンスリバウンドで得たセカンドチャンスをしっかりとモノにしたことが、勝因の一つとなった。ジョン・パトリックヘッドコーチも「東京はリーグの中で一番フィジカルにプレーしています。コンタクトに強いビッグマンもいるので、メンタル面を準備して戦ってくれました」と、振り返っている。

チーム全員がフィジカルに戦った千葉Jの中でも、チーム随一のリバウンド力を誇るジョン・ムーニーは、リーグ2位の平均オフェンスリバウンド数(13.6本)を誇るA東京に対し、一歩も引くことなく9本のリバウンドを獲得。うち4本のオフェンスリバウンドをマークし、第2クォーター終盤には、放ったフリースローを自ら回収してセカンドチャンスに繋げるビッグプレーも見せた。

チーム最長となる33分24秒のプレータイムの中で、Bリーグキャリアハイとなる4本の3ポイントシュートにも成功し、ゲームハイの26得点を挙げたムーニーは、次のように試合を振り返る。「良い勝利でした。相手がフィジカルにやってくることは分かっていたので、出だしからフィジカルとグッドディフェンスで流れを作ろうと考えていました。全体的に良い試合だったと思います」

また、A東京のビッグマンとのコンタクトに一歩も引かない力強さを見せたことについては、バスケットボールの神様が助けてくれたと話す。「今日はリバウンドをコントロールすることがすごく大事でした。フィジカルが強いビッグマンがいるチームに対してリスペクトした上で、一生懸命やれば流れが来ると思っていました。一生懸命プレーして、リバウンドに集中したことで、バスケットボールの神様が味方をしてくれましたね」

平均2桁得点2桁リバウンドのハイパフォーマンスも「まだまだ満足していません」

先述した通り、ムーニーは現在平均12.3リバウンド(リーグ2位)を記録し、攻撃面でも平均14.9得点と、攻守で千葉Jを支えている。また、パトリックヘッドコーチが選手の評価基準としている出場時の±についても、常にチームトップクラスの数字を叩き出している。

パトリックヘッドコーチは、安定したパフォーマンスを見せ続けるムーニーについて次のように語る。「ムーン(ムーニー)は、プロフェッショナルな態度を毎日練習から見せてくれますし、チームが必要としていることをいつもやってくれます。今日は彼のマークが下がってスペースが空くと練習の時から話していて、よく決めてくれました。ディフェンスでも、得意のリバウンドでもチームに大切な存在です」

ムーニーは、そのプロフェッショナルマインドは努力し続けることによって形成されると強調する。「ここまで継続して同じパフォーマンスを発揮できていますが、まだまだ満足していません。満足することなく一生懸命プレーする、努力することがこのメンタリティに繋がっていると思います。これは、誰しもがそのように取り組むことができており、ギャビン(エドワーズ)や富樫(勇樹)もお互いを信頼し、強いメンタリティを作り出しています」

「いつも彼の100%の努力に期待しています」。そうパトリックヘッドコーチから全幅の信頼を寄せられているムーニーは、努力することを止めない屈強なメンタリティを持って日々戦い、千葉Jを勝利へ導いている。本日行われるA東京との第2戦を含めレギュラーシーズンの残り3試合について「まずは良いリズムを継続すること。順位は確定していますが、まだまだ満足していません。練習から一生懸命取り組み、ケガを治して健康な状態でチャンピオンシップに臨みたい」と強気に語る。ムーニーが度々口にする『一生懸命』が再び実を結び、千葉Jをチャンピオンシップ制覇まで連れて行くことに期待したい。