岐阜女子の強力「ツインタワー」がインサイドを支配
『JX-ENEOSウインターカップ2016』は2日目を迎えた。女子の部ではシード校が登場し、レベルの高い熱戦が繰り広げられた。
昨年のウインターカップ王者であり、インターハイ準優勝の岐阜女子(岐阜県)が2回戦から登場。U-17女子日本代表の阿部泉美を擁する聖和学園(宮城)と対戦した。
岐阜女子は聖和学園のアグレッシブなディフェンスに出鼻をくじかれ、トランジションオフェンスを展開される。190cmのバイクンバ・ディヤサンのゴール下で追いかけるも19-23と4点のビハインドを背負って第1クォーターを終えた。
だが第2クォーターに入ると、岐阜女子は1対1のディフェンスで激しいプレッシャーをかけて聖和学園の勢いを止める。オフェンスでもスクリーンを使って相手のディフェンスにアジャストし、182cmのディヤイ・ファトーのインサイドで追い上げ、36-31と逆転して前半を折り返した。
これまで粘り強く戦い、接戦を演じてきた聖和学園だが岐阜女子が誇るツインタワーの前に徐々にリードを広げられていく。交互にディヤサンとファトーを使い分けることで常に100%のプレーを見せるインサイドの2人を玉置愛理が堅実なゲームメークで生かす岐阜女子のオフェンスを止められない。
こうしてインサイドの優位性を生かした岐阜女子が82-59で勝利。ディヤサンが23得点13リバウンド、ファトーが21得点17リバウンドとインサイドを支配した。聖和学園は最後まで果敢にリングへアタックし続けるも、岐阜女子の高さの前に屈した。
エースが退くも選手層の厚さで貫禄勝ち
28年連続35回目の出場となる札幌山の手(北海道)は龍谷富山(富山県)と対決。女子U-18日本代表に選出されている栗林未和が力を見せた。
188cmの高さを生かし先制点を奪うと、その後もゴール下を支配。だが、アグレッシブなディフェンスが仇となり第1クォーターだけで栗林が第3つのファウルを犯しベンチに下がる。この非常事態にチームを牽引したのが池田玲奈。正確な3ポイントシュートを次々と沈め、龍谷富山を突き放していった。
「チームとして入りが良くなかった」と栗林が語った通り、第1クォーターは27-22で終えたが、その後はインサイドとアウトサイドバランス良く得点していき、115-65で龍谷富山を退けた。
フル出場の池田が14本の3ポイントシュートを沈め42得点の大爆発。第1クォーターで3ファウルを犯した栗林は「みんなが何とかしてくれると思った」と焦りはなかったようだ。第3クォーターにコートへ戻ってからはファウルを0に抑え17分の出場ながら22得点を記録し、要所を締めた。