髙田真希

15得点を記録する活躍「チームが苦しい時にサポートするのがが役割」

女子ワールドカップ2022、バスケ日本代表は第2戦で欧州の強豪セルビアと対戦。攻守ともにリズムに乗れず第1クォーターで9-24と大量リードを許した後、徐々に追い上げていったが、最後まで日本の流れに持っていくことができず64-69で敗れた。これで日本はグループリーグ1勝1敗となっている。

この試合、日本はセルビアの巧みなゲームコントロールに苦しめられ、持ち味であるテンポの速いバスケットボールを展開できずに終わった。キャプテンの髙田真希は敗因をこのように見ている。

「ディフェンスで『こうやって守っていこう』という部分が、なかなか上手くいかずに最後は上手くパスを回されて打たれてしまっていました。なかなかプレッシャーをかけられなかったことが要因かなと。上手くパスを回されて最後はゴール下が空いてしまったり、シューターのところを空けてしまったりしました。やはり自分たちはディフェンスをやらないと良いオフェンスに繋がっていかないので、そこがこういったゲームになった要因かなと思います」

一方、髙田個人はフィールドゴール7本中5本成功の15得点をマーク。髙田が高確率でジャンプシュートを決め続けたことで、日本は最後まで食い下がることができた。チームが苦境に陥った時こそ、シュートを狙っていくことは強く意識していると言う。「なかなかシュートが当たっていない選手もおり、自分の役割はそういったところでしっかり点数を取って繋いでいくこと。チームが苦しい時にサポートしていくことが役割でもあるので、そこは自分の仕事としてやり続けました」

髙田真希

「上手くいかない時に個でやろうとしすぎて、ターンオーバーになるケースがある」

セルビアの指揮官は、昨シーズンまで髙田の所属先であるWリーグのデンソーアイリスを率いていたマリーナ・マルコヴィッチだ。日本の選手たちの特徴を熟知するマリーナだが、髙田は「そういうのは関係なく、自分たちの問題かなと思います」と勝敗に大きな影響を及ぼしてはないとし、やるべきことを遂行できなかった自滅の側面が大きいと強調した。「相手がこういうディフェンスでやってきたら、こういう選択肢を出すっていうのは、この合宿でずっとやってきました。そこの判断がこのゲームで出せなかったのかなと思います」

また、前日のマリ戦に続き、試合の出だしで得点が伸びない点をこう分析している。「3ポイントシュートが来ないのと、上手くいかない時に個人でやろうとしすぎて、ドライブに行ってターンオーバーになるケースがこの2試合続いています。それではリズムがつかめないので、もうちょっとチームとして崩していくことが重要になってくるかなと思います」

「ただ、そこで消極的になってしまうと入るシュートも入らなくなってしまいます。そういった意味では打ったシュートに対して、しっかりオフェンスリバウンドに入る。それでセカンドショットとかもう一回オフェンスを作るチャンスが生まれると思うので、そこはしっかりチームでカバーしていきたいです」

上記のように課題について話してくれた髙田だが、「ただ、前半はダブルスコアで負けていたのを盛り返せたのは自信に繋がります」とポジティブな部分もあると語る。そして「(負けたら終わりの)トーナメントではないですし、グループリーグを少しでも良い順位で突破したいので、良いところを自信に、悪いところを修正して次に繋げたいです」と、前をしっかり見据えている。

日本は明日、試合がない休養日となり、そこから3日連続でカナダ、フランス、オーストラリアとタフな日程が待ち構えている。ワールドカップはまだ序盤が終わったばかり。この敗戦を糧にチームが成長していくためには、髙田のリーダーシップ、安定感抜群のプレーが欠かせない。