デジョンテ・マレー

「どんな困難も受け入れて懸命に働いて、より良くなっていかなければ」

ホークスは今オフにスパーズとのトレードで、オールスターガードのデジョンテ・マレーを獲得した。

2020-21シーズンのプレーオフではカンファレンスファイナルまで勝ち進んだホークスだが、昨シーズンはレギュラーシーズンを東カンファレンス8位で終えた。プレーイン・トーナメントを経てプレーオフには進出したものの、ヒートに1勝4敗とされファーストラウンド敗退となった。

エースのトレイ・ヤングは昨シーズンもレギュラーシーズンで平均28.4得点、9.7アシスト、3.7リバウンドと流石の活躍を見せた。しかし、プレーメークもヤングが担っていたこともあり、プレーオフではヒートの徹底した『ヤング対策』を前に、まともなオフェンスを構築することができなかった。そのため、ホークスにとって2人目のプレーメーカーを補強することは今オフの優先事項だった。

今回、ホークスに加わったマレーはキャリア5年目の昨シーズンに平均21.1得点(前年は15.7得点)、9.2アシスト(5.4)、8.3リバウンド(7.1)と主要スタッツすべてでキャリアハイを更新し、キャリア初のオールスターにも選出された。

そんなマレーは『HoopsHype』の取材で「コートの外でも中でも、何事にも負けず、集中力を切らさずに、僕は自分の仕事に取り組んできた」と昨シーズンを振り返った。「サンアントニオでは初めてオールスターゲームに出場したし、あそこで過ごした時間はとても楽しかった。それはずっと記憶に残ると思う」

こう語ると、マレーは「でも、今僕はアトランタにいる。新しい文化、新しい街の一員になることをとても楽しみにしているよ。チームメートと一緒にプレーするのが待ち遠しい」と続け、新たな相棒ヤングについても語った。「僕たちは2人ともフーパーなんだ。人生のことやバスケットボールのこと、家族のことなどを毎日メールでやりとりして、ケミストリーを構築している。彼はフーパーで本当に頭が良い。勝つために必要なことを進んでやってくれる選手だし、彼はオールスターの一人で、一生懸命にプレーする。僕が彼の元に行って手伝いたいと感じたのと同じぐらい、彼も僕を必要としていた。僕たちは2人ともスマートだし、ゲームが好きだ。そういうものを足し合わせれば、勝つための方法が見えてくる。目標は勝つことだし、僕たちはそれを望んでいる」

マレーはホークスでプレーすることについて「興奮している」と語る一方で、「簡単なチャレンジではない」と冷静に状況をとらえている。「僕は一日一日を生きて、次の日に繋げようとしている。僕だけじゃなく、みんなも興奮していると思う。だけど、まずは初日からハードに働かないといけない。物事は簡単にはいかないし、人生は厳しい。でも、どんな困難も受け入れて懸命に働いて、より良くなっていかなければいけない」

ホークスのバックコートを担うヤングとマレーはともに平均21得点、9アシストを超えており、『Elias Sports Bureau』によると、平均20得点、8アシスト以上を記録したコンビの実現はNBA史上初めてだという。今月からホークスのGMに昇格したランドリー・フィールズは「昨シーズンにはなかったことだから、ネイト(マクミラン)コーチとスタッフ陣は、彼らを機能させるために創造力を働かせなければならない」と言う。「トレイもデジョンテも勝ちたいと思っているし、勝つために必要なことをしてくれるだろう。昨シーズンとは役割が大きく変わるだろうけど、2人が必要なことをやってくれる限り、コーチも創造的に仕事をすることができる」

ホークスの新生バックコート陣がどんなケミストリーをコート上で見せてくれるのか、新シーズンが楽しみだ。