3x3女子日本代表

冷静な判断でゴール下へのアタックを続け、中国をファウルトラブルに

3×3ワールドカップ2022、女子日本代表は大会初日の2試合目で中国と対戦。東京五輪で銅メダルを獲得したメンバーの内、3名が残った難敵に対し、スピードを生かした積極的なアタックで相手をファウルトラブルに陥らせ17-14で競り勝った。これで日本は14-21で敗れたリトアニア戦からの見事なカムバックを果たし、1勝1敗スタートとなっている。

立ち上がり、日本は最初のポゼッションでいきなり山本麻衣が2ポイントシュートを決める。その後は2ポイントシュートを潰しに来る中国ディフェンスの隙を突いた積極的なドライブ、さらに中田珠未が素早いヘルプディフェンスで相手のオフェンスファウルを誘発するなど、攻守で身体を張ったプレーを継続していく。その結果、中国は残り5分38秒の時点で早くもフリースローを相手に与える7つ目のチームファウルを喫し、日本が試合の主導権をつかんだ。

195cmのジーティン・ジャンを中心に中国の高さを生かしたインサイドアタックにも身体を張って粘り強く対処する日本は、僅差ながら序盤からリードを保ち続けていく。しかし、フリースローを決めきれないなど得点が伸びずにいると、ターンオーバーからの連続失点もあり残り1分半で14-14と追いつかれてしまう。

だが、この正念場でも日本は脚がよく動き、ルーズボールにも全員がよく絡んでいくタフなディフェンスを続けることで勝ち越しを許さない。そして、このハードワークが終盤に生きた。残り35秒、ルーズボール争いで中国から10個目のチームファウルを誘発。チームファウルが10溜まると、フリースローを2本獲得し、さらに自分たちが攻める権利を得ることができる。ここで山本が2本きっちりフリースローを決めて再びリードを奪った日本は、最後に1on1から山本が電光石火のクロスオーバーで相手をかわしてレイアップを成功させ、東京五輪で敗れた強敵へのリベンジを達成した。

この試合、日本の2ポイントシュートは開始直後に決めた山本の1本のみで、そもそも5本しか打たなかった。ただ、それは中国のファウルトラブルを考慮した的確なシュートセレクションであり、冷静な判断力がもたらした勝利となった。