エブリン「どんなボールも追っていく、どんなリバウンドも取っていく」
Wリーグのプレーオフはベスト4が出揃い、4月9日から代々木第二体育館でセミファイナルが行われる。セミファイナルはレギュラーシーズン1位、2位とクォーターファイナルの勝者2チームによる2戦先勝方式となる。GAME1はレギュラーシーズン2位トヨタ自動車アンテロープスとシャンソン化粧品シャンソンVマジック、GAME2は1位ENEOSサンフラワーズと富士通レッドウェーブが対戦する。
レギュラーシーズン6位でプレーオフに進出したシャンソンは、セミクォーターファイナルで三菱電機コアラーズに1点差で勝利し、続くクォーターファイナルでも髙田真希、赤穂ひまわりといった日本代表の主力を擁するデンソーアイリスを81-71で撃破して、2017年以来のベスト4進出を決めた。
ここまでの2戦をキャプテンの小池遥が「出だしで自分たちの流れを持っていけたのが良かったです」と振り返れば、ルーキーの?田舞衣も「三菱戦の勢いをデンソー戦にも持っていけて、40分間全員が走り続けることができたのが良かった」と続けた。
セミファイナルで対戦するトヨタ自動車は昨シーズンの優勝チームで、馬瓜エブリンに三好南穂、長岡萌映子、3人制バスケ『3×3』で出場した山本麻衣、馬瓜ステファニーなど、東京オリンピック出場選手を多く擁する選手層が厚いチームだ。
それだけに、小池はトヨタ自動車ついて「一人ひとりの能力がすごく高くて、どこからでも誰もが点を取れる印象」と言い、中でも「エブリン選手はパワーもあり、リバウンドや力強いプレーをしているので警戒したい」と続けた。
もともとシャンソンは『ベスト4』を目指していたため目標はすでに達成できたが、もちろん満足などしていない。小池が「セミファイナルでも自分たちのバスケットを最初から体現したいです。ベスト4の目標は達成できたけどそれ以上の結果を出せるように頑張りたい」と言えば、?田も「目標のベスト4には来ましたが、満足しないで行けるところまで上を目指してチーム力を生かして戦いたいです」と意気込んだ。
一方、このセミファイナルからプレーオフに登場するトヨタ自動車は、レギュラーシーズンで20勝2敗とディフェンディングチャンピオンの貫禄を見せている。それでもキャプテンの河村美幸は、シーズン序盤はチームとしてリズムをつかめない時期があったと振り返りつつ、「年明け以降はそれぞれの役割を理解して戦えているので、今のチーム状況は良いです」と現状を語る。
レギュラーシーズンの戦績でもトヨタ自動車が2戦2勝としているが、シャンソンはクォーターファイナルで対戦したデンソーもレギュラーシーズンは2戦2敗を喫しながら、プレーオフでは勝ち上がって来た勢いに乗っているチームだ。
河村はプレーオフでのシャンソンの戦いぶりを見て「勝ちたい気持ちが前面に出ていた試合だったので、受け身にならないようにしっかり戦いたい」と言い、特に警戒したい選手に、デンソー戦で10得点16アシストのダブル・ダブルに加えて7リバウンド3スティールでチームを牽引した司令塔の小池を挙げた。「小池選手がガードとしてチームを上手く機能させていて、自分で点を取りに行ったり、周りを生かすプレーもあるので注意して守っていきたいです」
連覇を目指すトヨタ自動車だが、エブリンは皇后杯での負けから「トヨタは泥臭く、一個一個の試合をみんなで戦っていこうと、その後のシーズンで意識して来た」と学びを得たと言う。「もう一回、その気持ちを入れ直して、どんなボールも追っていく、どんなリバウンドも取っていくことを意識して、目の前の試合に戦っていきたいです」
トヨタ自動車vsシャンソンによるセミファイナルは、4月9日の17時から始まり、先に2勝を挙げたチームが、代々木第一体育館で行われるファイナルへと駒を進める。
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