文・写真=泉誠一

鮮やかな『スプラッシュ』がアリーナを沸かせる

各カンファレンスの対戦が一巡目を終えた前節となる第5週目。取材に足を運んだ2つの会場で、3ポイントシュート成功率が50%を越える日が続いたことに驚かされた。他の試合でも3ポイントシュートは高確率で決まっており、前節だけで述べ7クラブが50%越えを記録している。

東地区首位攻防戦となった栃木ブレックスvsアルバルク東京の第1戦、96-76と20点差をつけて勝利した栃木は56.3%の高い確率で3ポイントシュートを沈めた。千葉ジェッツは2戦とも50%を越え、レバンガ北海道に連勝している。川崎ブレイブサンダースが112-90で富山グラウジーズを下した試合は、両チームとも50%を越えていた。

Bリーグ第5週目において、3ポイントシュート成功率50%を越えたクラブ
10月22日
 栃木ブレックス 56.3%
 富山グラウジーズ 51.9%
 千葉ジェッツ 51.7%
 川崎ブレイブサンダース 50%

10月23日
 新潟アルビレックスBB 56.3%
 三遠ネオフェニックス 50%
 千葉ジェッツ 50%

会場を沸かせる6.75m離れた距離からのロングシュート

各クラブが10試合を戦い終えた結果を振り返ると、3ポイントシュートが50%を越えた試合は23回あった。10月8日、栃木の66.7%が最高成功率となる。1試合で一番多くの3ポイントシュートを決めたのは、先日10月22日に15本を決めた千葉ジェッツだった。

個人成績を見ても、1位長谷川智也(シーホース三河)の57.7%を筆頭に、2位細谷将司(横浜ビー・コルセアーズ)52.5%、3位アイラ・ブラウン(サンロッカーズ渋谷)51.5%とベスト3はいずれも5割を越えている。

一方で、20%を切る低い確率に留まった試合は16回あった。そのうちの7回は開幕週に起きている。50%を越えた試合が多かった前節だったが、京都ハンナリーズが16本放って1本も決まらず、0%という珍しくも不甲斐ない記録も出た。その試合を66-37で圧勝した三河も精度を欠き、22.2%と4本しか決められていない。

Bリーグとなり、初めてバスケを観戦する人が増えている。ゴールから6.75m離れた距離から放つ3ポイントシュートは30%台が及第点であり、40%に乗せれば高確率である。それを上回った50%越えを目の当たりにしたファンは、興奮を覚えたはずだ。

シュートは水物であり、好不調の波は激しい。『あの娘ぼくがロングシュート決めたらどんな顔するんだろう』という岡村靖幸の名曲があるが、ファンを絶叫させる3ポイントシュートを高確率で決め、会場を沸かせていこう。