富山グラウジーズ

富山の最終クォーターのフィールドゴール成功率は71.4%

富山グラウジーズvsサンロッカーズ渋谷の第2戦。第3クォーター終了時点で1点差と拮抗した展開が続いたが、ジョシュア・スミスがインサイドを制し、晴山ケビンの4点プレーなどアウトサイドシュートも当たった富山が最終クォーターを31-16で上回り、最終スコア88-74で勝利した。

序盤はディフェンスの強度で上回ったSR渋谷のペースに。ボールマンにハードにプレッシャーをかけることで簡単にオフェンスをエントリーさせない。8秒バイオレーションを獲得するなど、このクォーターだけで6個のターンオーバーを誘発し先手を取った。オフェンスではベンドラメ礼生とジェームズ・マイケル・マカドゥがそれぞれ7得点を挙げ、取るべき選手が得点したSR渋谷が19-15とリードした。

しかし、第2クォーターに入ると、ゾーンディフェンスが機能した富山が主導権を握り返す。阿部友和や水戸健史など、ゾーンで上を守る選手たちがよく足を動かし、抜群なポジショニングで起点を作らせない。中に入られてもジョシュア・スミスが立ちふさがってタフショットを打たせ、アスレチック能力の高いブライス・ジョンソンがギリギリのところでブロックショットを見舞った。

SR渋谷はズレを作るのに苦労しながらもノーマークでシュートを打つシチュエーションを作ったが、これが決まらなかったことでリズムに乗れなかった。こうして、チームで6本中3本の3ポイントシュートを沈め、阿部が第2クォーター終了と同時にタフなレイアップを沈めた富山が41-37と逆転して前半を終えた。

後半立ち上がり、ベンドラメのアタックにハレルソンの3ポイントシュート成功と7-0のランでSR渋谷が一気に逆転。富山がエンドからのセットプレーで得点し、落ち着くと、その後は膠着状態が続き、SR渋谷の1点リードで最終クォーターを迎えた。

その後も拮抗した展開となったが、スミスのインサイドプレーで確実にスコアした富山がジワジワとリードを広げていく。どちらかと言えば、ハイポストにボールを入れて、パスを散らすSR渋谷のほうがオフェンス自体は機能していたが、ペリメーターのシュートがリングに嫌われ、速攻も出ないことでリズムが生まれなかった。

一方の富山はスミスにボールを入れた後に周りの選手の足が止まる傾向が見られたが、スミスが個人で打開できたことで停滞しなかった。その結果、SR渋谷はスミスに寄らざるを得なくなり、スミスのパスアウトから外角のシュートが高確率で決まっていった。晴山ケビンがファウルを受けながら3ポイントシュートを沈める4点プレーを成功させ、一気に8点リードでオフィシャルタイムアウトを迎えた。直後、上澤俊喜も3ポイントシュートで続き、この試合初めて2桁のリードを奪う。そして、残り2分、晴山がこのクォーター3本目の3ポイントシュートを沈め、リードを14点に広げたところで勝負アリとなった。

富山はジョンソンが22得点18リバウンド7アシスト3スティール2ブロックと攻守に躍動し、スミスは10本中9本のフィールドゴールを成功させてインサイドを制圧。前日の雪辱を果たし、同一カード連敗を阻止した。