「使ってもらえるように練習から戦ってアピールするだけです」
バスケットボール男子日本代表は桶谷大ヘッドコーチが新たに指揮を執ることになり、その初陣となる『FIBAワールドカップ2027アジア予選Window2』のホーム中国戦が2月26日に沖縄アリーナで行われる。
強化合宿に招集された16名の大半は前回のWindow1に引き続いての参加となり、前任のトム・ホーバス体制と大きな変化はなく、長らく日本を支えてきた富樫勇樹も当然のように代表に選出されている。32歳とベテランの域に入ってきた富樫だが、チャイニーズ・タイペイとのWindow1では、アウェーでのゲーム2の第4クォーターに圧巻の連続得点で日本に流れを引き寄せ、勝利の立役者となったのは記憶に新しい。そして、選手間の投票によってキャプテンに選出されたように、日本代表において今も不可欠な存在であり続けている。
今回のWindowで対戦する中国、韓国は言うまでもなく難敵だ。FIBAランキングでは日本の方が上だが、昨年のパフォーマンスを見れば日本はこの2カ国より劣っていたと言わざるを得ない。アジアで唯一パリ五輪への出場を勝ち取った日本だが、アジアの盟主の地位を確立するには結果を残す必要がある。
富樫はアジアで勝つことに対する高い意識を常に持ち続けている選手だ。だからこそ、ベスト8決定戦で敗退と苦い結果に終わった昨年のアジアカップ2025に、大会直前でのチーム合流という難しい状況を受け入れて出場した。
今回も、アジアで日本がトップであることを結果で示すことへの強いこだわりを見せる。「(アジアで勝つことへの思いは)すごくあります。アジアを代表してパリオリンピックに出場していますし、アジア相手には直接対決でしっかり結果を出さないといけないです。ただ、ここ10年、20年にかけて中国相手には、半分以上は勝てていない印象があります。この大事なワールドカップ予選で勝つことで、自分たちの力をしっかり証明したいです。そして新体制になったということもあって、この2試合はすごく大事になると思います」
また、代表ですでに確固たる地位を築いている富樫だが、桶谷新体制となったことで自身もサバイバルレースの渦中にいるととらえている。「桶さんになってから一発目の試合で、誰をどれくらい使う想定でいるのか、分からないところはあります。ただ、結局はパフォーマンス次第だと思うので、使ってもらえるように練習から戦ってアピールするだけです」
だからこそ、前回のWindow1で出番が少なかった選手、招集されなかった選手については「正直、僕が彼らの立場だったら、チャンスだと思うタイミングです。ヘッドコーチが交代するのは多いことではないからこそ、これまで機会のなかった選手にとってはやっぱりチャンスです」と言い、激しいアピールをしてくれることでチーム内競争が活性化することを望んでいる。
ワールドカップ2019、東京オリンピック、ワールドカップ2023、パリオリンピックと主要大会への出場を続けている日本だが、今回のワールドカップアジア予選は厳しい組み合わせとなった。富樫も「やっぱり『続けること』はすごく大変です。本当に危機感を持って僕自身もやっていかなければいけない」と気を引き締めている。
すべてのWindowの成績が予選全体に影響するため、今回のWindow2での1勝は、日本のワールドカップ本大会出場に大きな影響を与えることになる。すべての試合が大一番となる中、今回もWindow1で見せた富樫のここ一番での決定力が求められる。
