ヤニス・アデトクンボ

「僕は目標を定めたらやる男だから」

2年前の夏、コービー・ブライアントは、ヤニス・アデトクンボにある課題を出した。当時Nikeの『マンバ・メンタリティ』のプロモーションの一環として、コービーはソーシャルメディアを活用。アイザイア・トーマスらにクリアーすべき課題を提示していたのだが、そこに割って入ったアデトクンボが、「課題を出してもらいたくて、ずっと待っているんだけれど」と、書き込んだ。するとコービーから返信があり、そこには「MVP」とだけ書かれてあった。

あれから約2年が経ち、アデトクンボは2018-19シーズンのMVPを受賞。受賞後の会見で、コービーとのやり取りがモチベーションになったかを聞かれたアデトクンボは、「もちろん刺激になった」と、答えた。

「コービーからは、このリーグのMVPになれる。目標にするべきだと言ってもらえて、モチベーションになった。彼は自分を成長させたかったんだと思う。父が亡くなったこともモチベーションに繋がったし、家族の支えもあった。でも、間違いなくコービーが自分にMVPを意識させてくれた」

個人として最高の栄誉を手にしたアデトクンボの次なる目標は、優勝しかない。本人も「これで終わりじゃないし、個人、チームにとっての目標もまだまだある。僕は、目標を定めたら、実現させるためにできることをやる男だから」と、さらなる高みを目指すと断言した。

昨年のオフにアデトクンボのラブコールに応えて練習したコービーも、前述した「MVP」投稿に返信する形でMVP受賞を祝福。そして、早くも次の課題を提示した。

「我が友よ、MVP受賞は素晴らしい成果だ。次は優勝だ」

コービーの言葉を新たなモチベーションに変えて、アデトクンボは邁進し続ける。