宇都宮は第1Qだけで8本の3ポイントシュートを沈める

10月22日に『東アジアスーパーリーグ(EASL)』の第2戦が行われ、宇都宮ブレックスは韓国のソウルSKナイツをブレックスアリーナ宇都宮(栃木県宇都宮市)で迎え撃った。アイザック・フォトゥの30得点8リバウンド6アシストの活躍もあり97-89で勝利し、グループステージの戦績を1勝1敗とした。

EASLは外国籍選手のエントリー数が2名と制限されている。宇都宮はインジュアリーリスト入りしたグラント・ジェレットにかわって新加入したジャスティン・ハーパーではなく、D.J・ニュービルとアイザック・フォトゥがロスター入り。スターティングファイブは比江島慎、高島紳司、ニュービル、帰化枠のギャビン・エドワーズ、フォトゥという第1戦と同様のラインナップとなった。宇都宮は3ポイントシュート主体でオフェンスを構築し、開始早々からエドワーズと高島がフリーでこれをしっかりと決めていく。ワイドオープンのプレーヤーにパスを供給した良い形のオフェンスから放たれた3ポイントシュートは高確率で、このクォーターだけで8本成功。31-24で第1クォーターを終了する。

宇都宮は第2クォーターも開始直後から3ポイントシュートを狙ったが決めきれず、流れが少し停滞する。しかしディフェンス面でのトーンセットを任された石川裕大がコートに入ると、前線からアグレッシブにプレッシャーをかけてSKのオフェンスのリズムを崩していくことに成功する。するとフォトゥがインサイドで躍動し始め、ポストムーブやペイントエリアからのフローターとこのクォーターだけで13得点と積み重ね、残り2分41秒にはニュービルの3ポイントシュートが決まり点差を20点にまで広げる。終盤にSKのジャミール・ウォーニーとダリル・モンローに立て続けに得点を許したものの、54-36とリードを保ったまま前半を終えた。

各選手が要所で好プレーを見せる

第3クォーターはディフェンスの強度が上がったSKに得点を封じ込められただけでなく、この試合で29得点を許してしまったSKのアルビン・トレンティーノに開始1分半で3ポイントシュートを含む7得点を連続で決められるなど、出だしでつまずいた。しかし、この日の宇都宮はそれを巻き返す余裕があり、すぐに立て直すことに成功する。残り6分となったところでコートに立った鵤誠司がすぐさま3ポイントシュートを決めると、的確なゲームコントロールでニュービルのカットインからの得点をお膳立て。終盤に入ると今度は比江島がゲームコントロールを行い、ファウルを誘ってフリースローを獲得する。

また、竹内公輔が第3クォーターの終盤から、第4クォーターの序盤にかけての流れを失いたくない場面で、オフェンスリバウンドを積極的に奪い貢献していく。2桁得点を維持する宇都宮は、エドワーズがSKの得点源であるウォーニーに対して、タフショットを誘発するディフェンスで集中力を切らさず守り切るなど、要所でさまざまな選手が活躍を見せた。早い段階からセーフティリードを作り上げていた宇都宮がSKの終了間際の追い上げを振り切り、ホームにて今シーズン初のEASLでの勝利を勝ち取った。試合後のインタビューでフォトゥは「第1戦(台北富邦ブレーブス戦)は落としてしまい残念だったが、ホームのファンの前で勝利できたことを嬉しく思う」と笑顔を見せた。

この試合でフォトゥとニュービルは30分超えのプレータイムだったが、他のプレーヤーはタイムシェアができており、バイスキャプテンの渡邉裕規も13.06分と今シーズン最長のプレータイムを記録。日本人エースの比江島も20分以内に抑えられ、このタフなスケジュールにおいて上々のタイムマネジメントで勝利を挙げることができた。

宇都宮の次戦は、12月17日のアウェーSK戦。ティップオフは日本時間の19時を予定している。