「チームの資産を投げ売りすることはない」
現地1月13日、ウォリアーズはラプターズに101-104で敗戦。これで19勝20敗となり、今シーズン初めて黒星先行となってしまった。
ウォリアーズは12勝3敗とスタートダッシュに成功したが、そこから一気に失速。12月中旬にはトレードでネッツからデニス・シュルーダー獲得とテコ入れを行った。しかし、ネッツで23試合出場、平均18.4得点、6.6アシスト、3ポイントシュート成功率38.7%とここ5年間では自己ベストの活躍を見せていたシュルーダーは、ウォリアーズのシステムへの適応に苦戦。ここまで新天地では14試合出場、平均10.1得点、4.6アシスト、3ポイントシュート成功率25.7%と精彩を欠き、悪い流れを変えることはできていない。
ステフィン・カリーとドレイモンド・グリーンがロスターにいる以上、ウォリアーズに求められるのは未来に向けたチーム作りではなく、今の勝利だ。それだけに残り約3週間となったトレード期限終了までに、即戦力の大物獲得に動くのかと予想する声も少なくない。
だが、カリーは、目先の勝利のために有望な若手や1巡目指名権の大量放出などチームの将来に大きな代償を支払うことに否定的だ。「捨て身のトレードだったり、選手の移動は、チームの将来性を犠牲にしてしまう。僕たちには将来に向けて、チームを良い状態を維持する責任がある」
「これはチームを良くしようとしない、という意味ではない」と強調し、短期的ではなく中長期的な視野を持って判断をする必要があると続ける。
「あらゆる補強に関して積極的に動かないわけではない。もし理にかなったトレードだったり、夏のフリーエージェント獲得の機会があったら、チームを強化すべきだ。でも、やけっぱちになってチームの資産を投げ売りすることはない」
ラプターズ戦でのウォリアーズはグリーン、ジョナサン・クミンガ、ゲイリー・ペイトン2世、ブランディン・ポジェムスキーと多くの主力が欠場。彼らが復帰すれば、チーム力は大きく向上するのは間違いない。だが、ここまでのパフォーマンスを見る限り、現状のベストメンバーが揃ったとして西カンファレンス上位争いに食い込めるかは疑わしい。ここから再浮上するために何らかのテコ入れが不可欠な中、果たしてウォリアーズ首脳陣はどんな判断を下すのだろうか。