ジェイレン・グリーン

2026年オフに300億円超えの新契約を結ぶ可能性も

ロケッツとジェイレン・グリーンは3年1億600万ドル(約160億円)の契約延長を決めた。新たな契約は来年から始まり、2027-28シーズンの契約最終年がプレーヤーオプションとなる。

グリーンは2021年のNBAドラフト1巡目2位指名でロケッツに加入した。ジェームズ・ハーデン退団後のロケッツで再建の柱に据えられたグリーンは、ルーキーイヤーからエースとして活躍してきた。ルーキー契約の最終年を迎えるこの年代の選手たちは、今オフに新契約を勝ち取ってきた。全体1位指名を受けたピストンズのケイド・カニングハムは、5年2億2400万ドル(約340億円)のマックス契約を締結。他にもエバン・モーブリー(キャバリアーズ)、スコッティ・バーンズ(ラプターズ)、フランツ・バグナー(マジック)がマックス契約を勝ち取っている。

一方でロケッツはマックス契約を与えることに慎重だった。グリーンの同期にはアルペラン・シェングンがいて、以下ジャバリ・スミスJr.にタリ・イーソン、アメン・トンプソン、キャム・ウィットモア、リード・シェパードと1巡目指名選手が続く。全員がロケッツの将来を担うタレントだが、全員に大型契約を与えていてはすぐにサラリーキャップに余裕がなくなる。この『コア7』を中心に戦いつつ、誰が本当のコアとなるのかを慎重に見極めなければならないのがロケッツの事情だ。

その状況で、ロケッツとグリーンは5年ではなく3年での契約に合意した。ロケッツはグリーンがこのまま真のエースへと成長すれば(好不調の波が大きすぎる課題さえ解消できればいい)次のタイミングで今度こそマックス額での契約を結べる。彼の成長が思い通りにいかなかった場合にも、残る契約が軽くなっていればトレード交渉がやりやすくなる。

グリーンとしても、今回の契約での年俸はマックス額に満たないが大きな昇給であることは間違いない。グリーンにはこの2年で大きく飛躍する自信はあるはずで、そうなれば2026年オフに契約最終年を破棄し、2億ドル(約300億円)を超える新契約を結ぶこともできるし、25歳で迎える2027年オフにフリーエージェント市場に打って出る選択肢も得られる。

この契約でグリーンのモチベーションは否が応でも上がるはず。その効果は『コア7』の他のメンバーにも波及するだろう。若いコアが高いモチベーションを保って切磋琢磨する状況を作り上げ、ロケッツはシーズン開幕を迎える。