「ドレイモンド・グリーンはユニークな選手」
リーグ首位を走るウォリアーズにとって、ディフェンスの要でありプレーメーカーとしても優秀なドレイモンド・グリーンの存在は欠かせない。だが、毎試合で相手を圧倒するような攻撃力はなく、突出したスタッツを残していない彼がMVP候補に挙がることはこれまでになかった。
しかし、ジャズのヘッドコーチを務めるクイン・スナイダーはグリーンの万能性を高く評価し、MVP候補に推した。「ステフ(ステフィン・カリー)やルディ(ゴベア)を軽視するわけではないが、ドレイモンド・グリーンはユニークな選手で、彼らと同じくらい素晴らしいシーズンを送っている。MVPの議論に誰かを入れるなら、私は彼を選ぶ。他の選手のスタッツと比べると見劣りするかもしれないが、彼は彼なりのやり方でやっているんだ」
今シーズンのグリーンは平均8.3得点、7.9リバウンド、7.7アシスト、1.3ブロック、1.4スティールを記録している。スナイダーヘッドコーチが言うように、数字の面でのインパクトは薄い。それでも、彼はグリーンの持つリーダーシップなど、プレー以外の部分での貢献度を強調した。「彼が見せるリーダーシップやコミュニケーションの取り方は素晴らしい。以前からそうだったが、今年もそうした場面を見せていて、今シーズンの存在感は特に際立っている」
グリーンは自身を高く評価したスナイダーに感謝しつつ「僕は彼に同意する」と、持論を語った。「試合がどういうものかを分かっていると思う。彼が言った以上にうまく説明することはできないね。僕はステフィン・カリーやケビン・デュラント、ヤニス(アデトクンボ)に対して、自分の数字を積み上げてMVPを取りに行くつもりはない。僕がやっているのは勝利に影響を与えること。彼はそれについて言っているのだと思うし、その行動には何かあると思うんだ」
得点王を受賞したとしても、チームの勝利に繋がっていなければその選手がMVPに選出されることは少ない。勝利への貢献度がMVPレースに占める最も大きな指標になるのであれば、グリーンの名前が上がる可能性はさらに高まる。