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二日酔いで練習場に現れた新人にコービーがお灸を据える
コービー・ブライアントが引退し、新たなスタートを切ったレイカーズ。その舵取りをするのは36歳の若きヘッドコーチ、ルーク・ウォルトンだ。かつてレイカーズでプレーしたウォルトンは、外の世界でコーチとしての修業を積み、今回こうして名門復活の大仕事を託された。
先日、ポッドキャスト番組に出演したウォルトンは、現役時代にコービーから受けた影響について質問されると、新人時代のあるエピソードを明かした。
「新人時代、練習前日の晩に飲み過ぎてしまってね。翌日の練習に行ったら、酒臭いとチームメートに言われた。そうしたらコービーがやって来て、他のチームメートにこう言ったんだ。『今日はディフェンスで誰もコイツを助けるな』とね。こうして、その日の練習で私はずっとコービーとマッチアップすることになった」
「最初は冗談だと思って私も笑っていたんだ。だけど、コービーの眼の色は違っていた。『お前の弱さを徹底的に打ち砕いてやる』と言っているようだった。厳しいレッスンになったよ。あの日は多分、私とのマッチアップから70点は決めたんじゃないかな。周りに助けを求めたけれど、誰も助けに来てはくれなかった」
キツい『しごき』を受けたウォルトンだが、この時に身をもって感じたブライアントの『勝利への執着心』は、その後の糧になったという。
「コービーの姿勢、勝利に対する気持ちの強さというのは、今後も私の中に残り続ける」
コービーから「プロフェッショナルとは何か」を体に叩き込まれたウォルトンは今、レイカーズの伝統を守る第一人者となった。