トラビスの決定力とビュフォードの突破力で抜け出した島根
名古屋ダイヤモンドドルフィンズvs島根スサノオマジックの第2戦は、序盤から拮抗した展開が続いた。
島根は金丸晃輔が3ポイントシュート1本成功を含む10得点を前半で挙げつつ、自身にマークを引きつけてはズレを作ってハーフコートオフェンスを次々と成功させた。一方の名古屋Dも齋藤拓実のピック&ロールを中心にチームオフェンスから得点を積み重ね、合わせのフィニッシャーとなったスコット・エサトンが9得点を挙げて対抗した。
第2クォーターに入り、名古屋Dはゾーンディフェンスが機能して島根のリズムを崩したが、ロングリバウンドからオフェンスリバウンドを多く許した。また、速攻を狙ったパスが繋がらずに連続でターンオーバーを犯すなどリズムに乗りきれない。
島根は8本のオフェンスリバウンドを奪い、セカンドチャンスポイントで14-2と大きく上回るなど、ポゼッション数で圧倒したが、名古屋Dはチームのフィールドゴール成功率が50%を超える高いシュート精度で対抗。互いに譲らず、前半を37-37と全くの互角で終えた。
後半に入っても拮抗した展開が続いたが、現在得点ランキング1位のリード・トラビスが違いを見せた島根がペースを握る。トラビスはオフェンスリバウンドからセカンドチャンスポイントを挙げ、速攻のフィニッシャーにもなりバスケット・カウントを奪う。さらにはピック&ポップやアーリーオフェンスなど、様々なシチュエーションから3本連続で3ポイントシュートを成功させ、このクォーターだけで15得点の荒稼ぎを見せた。このトラビスの活躍により、6点をリードして最終クォーターを迎えた。
その後、互いに得点を奪い合う展開となったが、2点プレーやフリースローで着実に得点する名古屋Dに対し、3ポイントシュートや3点プレーでスコアした島根がリードを2桁に乗せる。そして、この大事な時間帯を牽引したのがペリン・ビュフォードだった。名古屋Dのゾーンディフェンスをビュフォードは力強く切れ味鋭いドライブで一人で打開。さらにトランジションから得意のランニングプレーでシュートファウルを次々と誘発し、獲得した11本のフリースローをすべて成功させ、このクォーターだけで17得点を挙げた。こうして、10点前後のリードを保ち続けた島根が最終スコア94-86で勝利した。
名古屋Dも2、3ポゼッション差に迫るチャンスが何度かあったが、第4クォーターの3ポイントシュート成功率は16.7%と、大事な場面で3ポイントシュートに当たりが来なかったことが悔やまれた。
互いにトランジションを持ち味とし、平均得点でリーグトップ2同士の対戦はやはりオフェンスが目立つ展開となった。速攻からの得点で23-11と上回り、より強みを体現した島根が前日の雪辱を果たした。
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