西田優大

チームトップの11得点「自分の仕事という感じで打ち続けています」

中国との初戦は63-79で落とした。立ち上がりに2桁のビハインドを背負い、そのまま押し返すことができない展開で、点差以上の完敗である。ただ、収穫がなかったわけではない。チーム最年少の西田優大はベンチからの出場で19分半プレーし、11得点を記録。3ポイントシュートが生命線であるトム・ホーバスのスタイルにおいて、シューターである西田の役割はとにかく良いシュートを打ち続けること。富樫勇樹の12本続く11本のアテンプト、3ポイントシュートは7本中3本成功は及第点で、チームが完敗を喫した中での収穫となった。

試合序盤、スタメンの5人は良いシュートの形は作れても決まらない中で、少しずつ焦りが生まれて個人で無理に仕掛けたり、打つタイミングを見誤ったりとミスが増えていった。そんな中、西田は第1クォーターの終盤にチーム13本目の、個人3本目にして初の3ポイントシュートを決めている。

「空いたら打つことはすごく強調してヘッドコーチも言っていたので、そこは積極的にシュートを狙いました。チームオフェンス自体が自分のチームとは全くスタイルが違うので、そこは気にせずに自分の仕事という感じで打ち続けています」と試合後に語ったように、自分の仕事ができたという手応えはあった。

「自分の仕事としては3ポイントシュートとアグレッシブなディフェンスで、体現できたと思うんですけど、まだファストブレイクでレイアップを外したり、判断の悪いところがあったので、そこは明日ステップアップして頑張りたい」

西田優大

「もっとガツガツ来ると僕は思っていたので、対応できていた部分もある」

ディフェンスでも体格に勝る中国のアタックに身体を合わせてしのぎきるなど、圧倒はできないまでも粘り強い戦いを貫いた。中国に対して「最初に思ったのは『デカいな』でした」と率直な感想を語るが、それでも1試合を戦ってみて、「フィジカルな部分はもっとガツガツ来ると僕は思っていたので、対応できていた部分もあるんですけど、ドライブした後のフィニッシュまではなかなか行けない」と、収穫と課題の両方をはっきりと認識している。

「ブレイクのフィニッシュのところで少し逃げてしまって、もう少し上手く身体を当ててフィニッシュできれば、最悪ファウルはもらえたかなと自分で思うので、そこは明日逃げるんじゃなくて、ひるまずにしっかりと向かっていきたいと思います」

こうして得られた手応えを明日さらに伸ばすことができれば、今日の敗戦にもポジティブな意味が増す。まだ若い西田が勝敗の責任を背負うことはない。ただ自分の役割を貫いて、全力を出すことでどこまで通用するかを試す。その挑戦を明日も見守りたい。