八村塁に触発され迷いを払拭した竹内譲次「一緒に日本のために戦っていきたい」

2018/09/04
日本代表
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竹内譲次

文・写真=鈴木栄一

この1年で充実したインサイド、竹内の存在感

9月3日、ワールドカップアジア2次予選の始まりとなるWindow4の予備登録メンバー24名が発表された。Window3の八村塁とニック・ファジーカスに続き、今回は渡邊雄太の参加をフリオ・ラマスヘッドコーチが明言。半年前に比べると、今の日本は全くの別物と言えるサイズとリバウンド力を備えるようになった。ただ、彼ら新戦力とともに、竹内譲次のインサイドにおける献身的な働きも日本にとって重要なポイントとなる。

日本バスケ界史上に残る金星を挙げたオーストラリア戦では約18分の出場で6得点5リバウンド4アシスト2ブロックとオールラウンドな活躍。何よりも彼が出場していた時間において日本はプラス18点と、数字以上のインパクトをもたらした。

ファジーカスという確固たるゴール下の柱ができたことは、竹内個人にも好影響をもたらした。リーグ戦ではずっと外国人センターと一緒にプレーしており、普段通りのプレーをやりやすくなったのだ「(ファジーカスが加入して)リーグと同じ状況が生まれたことで慣れているというか、いつもと同じような状況でプレーできました。これはプラスに働いたとは思います。今まで代表で、そういうことはなかったので」

そして、八村の加入が、自分に新たなモチベーションを与えてくれたと言う。「良い刺激をもらっています。彼はこれからもっとすごい選手になっていきます。ただ、そういう彼に負けないで、自分も日本の力になりたいと思います」

竹内譲次

あらためて感じた「バスケットがうまくなりたい」

学生時代から15年近くに渡って日本代表の主力を担ってきた竹内も、33歳と大ベテランの域に達してきた。それだけに「年齢的にも、年を重ねていくことによるパフォーマンスの低下を受け入れ、その中で最大限のものを出して行くようにするべきか。もしくは年齢にあらがって、身体に鞭を打ちケガのリスクを伴いながらも新しい部分を模索するのか。特にここ数年、その2択のどちらを選択するのか悩みを感じていました」と、これからのキャリアの過ごし方について考える部分があったと言う。

しかし、その悩みを八村という大きな刺激が解消させてくれた。「悩んでいる中で、塁という本当に素晴らしい選手が日本から生まれて代表に入って来てくれました。彼のような下からの押し上げは、今まで正直あんまり感じることがなかったです。加齢による衰えを分かっていますが、そこでパフォーマンスの低下にあらがってやっていかないと、塁の練習相手にもならへんって自分の中で思った部分がありました」

「塁と再会して、彼の伸び幅をみて、バスケットがうまくなりたいとあらためて感じました。そういう意味でも塁に感謝したいです。自分も日本のために、彼のようにチームを手助けしたい。彼の練習相手で終わるのではなく一緒に日本のために戦っていきたいという気持ちです」

竹内は年齢的にも代表のキャリア的に言っても、チームをまとめる立場になってきた。「あまり口で言ったりするのは得意ではないですけど、僕も若い頃に代表入っていた時は、古田悟さん(現・アースフレンズ東京ヘッドコーチ)がキャプテンで、背中で引っ張ってくれたのが印象的でした。自分が今、その立場にあるのかなと思っています」と自身の目指すリーダー像を語る。

本人は謙遜するが、八村、渡邊、ファジーカスが加わっても、竹内がまだまだ代表に欠かせない存在であることは間違いない。オーストラリア戦が示すようにスタッツに出ない部分での竹内の献身的なプレーは、新戦力が本領を発揮するための大事な要素でもある。コート内外における彼の働きは、2次予選においても大いに頼りにしたいところだ。