悔いが残るフリースローでのノックアウト負け
絶望的な状況から予選突破を勝ち取った3×3男子日本代表が準々決勝でラトビアと対戦した。
試合序盤、日本は軽率なパスミスが目立ち、トランジションから連続で失点。開始1分半で4ターンオーバーを喫し、1-6と先行される厳しい立ち上がりとなった。外のシュートに当たりが来ず、ドライブで得点するも単発に終わり、相手のファウルがかさむがそれを生かすことができず、ビハインドは8点まで広がった。
3×3での4ポゼッション差は容易く覆せる点差ではない。それでも、集中力を切らさなかった日本は富永啓生の2ポイントシュート成功を機に、一気に点差を縮めていく。富永がタフな2ポイントシュートを連続で沈めると、保岡龍斗も2ポイントシュートで続き3点差に。ラトビアはタイムアウトを取って立て直そうとするが、富永が再び2ポイントシュートを沈め、1点差まで詰め寄った。
日本に流れが来たかに思われたが、流れを呼び込んだ富永が2点プレーとなるバスケット・カウントを与えてしまう。それでも、アイラ・ブラウンが2点シュートを決めて食らいついていった。
ハイスコアリングゲームとなり、互いに無駄なファウルを避けて1点を取り合う展開が続く。日本は高確率で得点を奪い続けるも失点を止められず、1ポゼッション差のまま時間が過ぎていった。
中盤以降、日本はファウルで止める機会が増え、チームファウルが6に到達してしまう。そして、18-20とノックアウト負けに王手をかけられた残り3分35秒、保岡が痛恨のファウルを犯してしまう。これで与えたフリースローを決められ、18-21で敗北した。
序盤の入り方が悔やまれるが、2ポイントシュート攻勢で1点差に迫るなど見せ場は作った。粘り強い戦いぶりで準々決勝まで進んだが、日本の挑戦はここで終了。それでも、3×3の魅力を広く知らしめることに成功したと言える東京オリンピックになったはずだ。