ドンチッチにとらわれず、チームバスケットを遂行できるか
7月26日、バスケットボール男子日本代表はスペインとの東京オリンピック初戦に臨んだが、77-88で落とした。
2年前のワールドカップで5戦全敗に終わった日本に対し、スペインは同大会で優勝したチーム。世界ランキングも日本の42位に対し、スペインは2位と明らかな格上だったことを考えれば、このスコアは善戦したと言える。
日本は第2クォーター途中に同点に追いついた直後、そこから2-23とブラックアウトを起こしたことが敗因となった。そのビッグランを止められなかったところが日本の脆さとも言えるが、後半に持ち直したことは評価に値する。
日本代表では八村塁に次ぐ19得点を挙げた渡邊雄太もそのカムバック力を収穫に挙げた。「スペインを相手に追い上げられたのは自分たちの力です。それこそ、2年前のワールドカップでああいう展開になったら、そのままズルズル離されて、最後はあきらめて、何もできずに終わってしまっていたと思う。今回はみんなが最後まで気持ちを出してプレーしていたので、そこは自分たちが成長した部分かなとすごく思いました」
日本は次戦でNBAの若き至宝であるルカ・ドンチッチを擁するスロベニアと対戦する。渡邊は八村と同じく、彼を「スーパースター」と表現し、警戒を強めている。「ルカ・ドンチッチというスーパースターがいて、彼をどう止めるかという話になると思います。彼はすごいプレーヤーなので、ある程度得点は取られますし、アシストも伸ばしてきますし、リバウンドも取ってきます。NBAを探してもいないですし、1対1で止めるのは絶対に無理でしょう」
ドンチッチはアルゼンチン戦で48得点11リバウンド5アシスト3ブロックを記録し、衝撃のオリンピックデビューを飾った。当然、相手もあらゆる策を講じたが不発に終わり、ドンチッチ一人の前に敗れたと言っても過言ではない。渡邊が語ったように、ドンチッチはそれだけの選手だ。
それでも渡邊は「勝てるチャンスはある」と断言する。「僕がマークについたらできるだけ自由にプレーをさせないようにして、パニックを起こさず、彼に惑わされずに自分たちのバスケを40分間貫けば絶対にチャンスはあると思います。とにかく自分たちのバスケットに集中して、自分たちらしさを出すことができれば、勝つチャンスはあります」
スロベニア戦は29日13時40分にティップオフ。日本が目標に掲げる『歴史的1勝』が叶うことに期待したい。