U19男子日本代表

前半は拮抗するも、高さにアジャストできず後半に失速

ラトビアで開催されるU19ワールドカップが開幕。日本はメダル候補でありFIBAランク2位の強豪、カナダと対戦した。

日本の先発は初戦のセネガル戦と同じく、元田大陽、ハーパー・ローレンスJr、金近廉、山﨑一渉、山ノ内勇登。山ノ内が開始1分で2ファウルとなったが、代わりに入った川島悠翔がフィジカルに守り、チームもダブルチームで負担を軽減させたことで序盤は拮抗した展開に。日本は前線からプレッシャーをかけ、ゾーンを混ぜるチェンジングディフェンスなど様々な策を駆使し、カナダのリズムを狂わせることに成功。オフェンスではトランジションが機能し、デザインプレーからイージーシュートを決め切ったことで、15-13とリードして第1クォーターを終えた。

だが、第2クォーターに入ると個人技からダンクを連発されるなど、高さと身体能力を生かしたカナダの1on1を止められずに逆転を許す。第1クォーターと同様にトランジションは機能していたが、数的有利な状況を作っても相手の高さが気になりフィニッシュまで持って行けず、ブロックショットを食らうなど得点が伸び悩んだ。球際の勝負でも負け始め、一時2桁のビハインドを背負ったが、前半で10得点を挙げた米山ジャバ偉生の活躍もあり、粘り強く戦い続けた日本は7点ビハインドで前半を終えた。

どうにか食らいついていた日本だが、時間が進むにつれて高さにアジャストできなくなっていく。フットワークで勝負し、身体を当ててタフショットを打たせるが、220cmのザック・イーディーを筆頭にオフェンスリバウンドを拾われ、簡単にセカンドチャンスポイントを許してしまう。また、ポストプレーをされた際にダブルチームに行ったが、インサイドアウトから連続で3ポイントシュートを決められる悪循環に陥った。山﨑一渉が3ポイントシュートを沈めても、すぐに決め返され点差は離れていった。

失点することでトランジションは機能しなくなり、攻守ともに打開策を見い出せなくなった日本のビハインドは30の大台に。その後、セーフティーリードを得たカナダが主力を下げ、日本はオールコートプレスから得点するなど最後まで戦い続けたが、最終スコア75-100で敗れた。

オフェンスリバウンドで11-22と大きく水を空けられ、総リバウンド数でも33-61と大差がついた。ターンオーバー数は14-24と、日本のディフェンスは少なからず効いていたが、セカンドチャンスポイントで7-25、ペイント内での得点で28-54とされたことがこの結果に繋がった。世界の壁の高さを痛感している最中だが、ワールドスタンダードを肌で感じることは若い選手たちにとってかけがえのない経験であることは間違いない。

日本は明日の休養を挟み、6日のリトアニア戦でグループリーグの戦いを終える。苦しい状況ではあるが、1位ー8位決定戦に回る可能性も残っているため、最後まで全力プレーを貫き意地を見せてほしい。