コートを広く使い、相手をファウルトラブルに陥れる
3人制バスケットボール『3×3』の東京オリンピック出場権を懸けた予選(OQT)が今日からグラーツ(オーストリア)でスタートした。3×3の女子日本代表は初戦でオーストラリアと対戦し、21-15のノックアウト勝ちで幸先の良いスタートを切った。
平均身長183cmとサイズのあるオーストラリア代表に対し、日本は高さで対抗するのではなく、167cmの篠崎澪と165cmの山本麻衣を同時に起用する時間も長く、機動力で勝負した。試合開始からいきなりオーストラリアの2点シュートが連続で決まりビハインドを背負うも慌てず、コートを広く使って単純な高さ勝負、パワー勝負へと持ち込ませない。そして2ポイントシュートに頼るのではなくゴール下へとどの選手もアグレッシブに仕掛けて、後手に回ったオーストラリアのファウルを引き出していく。
こうしてビハインドを背負いながらも機動力で相手を振り回し、リバウンドでも飛び込むことで優位を作らせない。山本が大きな選手のアタックを身体で止めてオフェンスファウルを引き出し、残り3分でオーストラリアのファウルは7に達し、ペナルティシチュエーションに。山本はフリースローを確実に決めるとともに、激しく当たれなくなった相手をドライブで攻め立ててリードを広げていった。
残り1分16秒で17-13。オーストラリアはタイムアウトを要求するも、日本のスピードに振り回され続けて足が残っておらず、流れを変えることはできなかった。残り11秒、篠崎のドライブは決まらなかったが、馬瓜がオフェンスリバウンドを押さえてファウルを引き出す。フリースロー1本を決めて19-15。2投目を落とすも、そのリバウンドも拾って外の山本に展開し、2ポイントシュートで21点目が決まり、日本のノックアウト勝利となった。
日本代表は今日20時からイラン戦、また28日(金)にはウクライナ、タイとグループラウンドで対戦する。強豪オーストラリアに勝利したことで、グループラウンド突破の可能性は高まった。30日に決勝トーナメントが行われ、上位3チームにオリンピック出場権が与えられる。
3×3バスケットボール女子日本代表 OQTエントリーメンバー
3 馬瓜ステファニー(F /トヨタ自動車アンテロープス)
11 篠崎澪(G /富士通レッドウェーブ)
15 山本麻衣(G /トヨタ自動車アンテロープス)
23 西岡里紗(C /三菱電機コアラーズ)