シュート力がなくても「彼はすでにエリート」
セブンティシクサーズは現地12日のウィザーズ戦に127-101と快勝したが、MVP級の活躍を続けるジョエル・エンビードが左膝の骨挫傷を負った。
エンビードが欠場となって迎えたスパーズ戦。苦戦が予想されたシクサーズだったが、新型コロナウイルスの安全衛生プロトコルにより欠場していたベン・シモンズが復帰。シモンズは26分の出場でフィールドゴールを9本中6本成功させて14得点を挙げ、チームハイの9アシストも記録し、チームは134-99と快勝した。
シモンズはジャンプシュートを苦手としており、3ポイントシュートを打つだけで話題に挙がるなど、シモンズの『シュート問題』に関しては様々な議論がなされてきた。そんな中、スパーズの指揮官グレッグ・ポポビッチはシュート以外の部分で高い能力を持つシモンズにとって、シュートはそれほど重要ではないと語った。
「(ジャンプシュートは)彼のゲームを確実に向上させるだろう。それについては議論の余地がない。しかし、身体能力、バスケットボールスキル、ゲームの理解力、そしてアンセルフィッシュな姿勢を含めて彼はすでにエリートだ。彼がシュートを打てなくても誰も気にしない」
現代バスケでは3ポイントシュートの価値が高まり、インサイドを主戦場としている選手にも3ポイントシュートが求められるなど、シュート力はNBAで生きていくには必要不可欠な技術となっている。バックコートの選手であればなおさらだ。しかし、ポポビッチが言うように、211cmとは思えないハンドリングとアシスト能力、当たり負けしない強靭な身体を兼ね備えるシモンズは、シュート力の欠如を補って余りある要素がたくさんある。
本日のニックス戦でも、シモンズは16得点13リバウンド7アシストとトリプル・ダブル級の活躍でチームを勝利に導いた。これでシクサーズは今シーズン最長となる6連勝を達成。エンビードの欠場はしばらく続きそうなため、シモンズの獅子奮迅の活躍に期待したい。