メイソン・プラムリー

レイカーズ相手に健闘、ネッツを撃破「どこが相手でも戦える」

ピストンズはいまだ最下位に沈んでいるが、2月9日にはネッツを相手に122-111の完勝を収めた。その前の試合では王者レイカーズを相手に、オーバータイムの末に敗れたものの粘り強い戦いを演じている。成績が上がらず、エースのジェレミー・グラントに次ぐ14.2得点を挙げていたデリック・ローズがニックスへと移籍したが、チームは浮上のきっかけをつかみつつある。ヘッドコーチのドウェイン・ケイシーは「まだチームとして完成品というわけじゃないが、良い戦力が揃っていて一緒に成長しようとしている。良い基礎が出来上がりつつある」と手応えを語る。

司令塔を務めるデロン・ライトはカイリー・アービングやジェームズ・ハーデンを相手に堂々の戦いを演じ、22得点9アシストを記録。「レイカーズとの試合で分かったのは、あれだけのエネルギーを出せばどこが相手でも戦えるということ。実際にそうなったね」と、チームが手に入れつつある自信を語る。ローズ退団は戦力ダウンだが、ライトは自分の力を発揮するチャンスが広がり、それまで一度しかなかった20得点超えをレイカーズ戦、ネッツ戦と2試合連続で記録している。

今シーズンのピストンズでは、フリーエージェントで加入したグラントがナゲッツ時代のロールプレーヤーからエースへと成長して注目を集めている。同じくナゲッツから加わったメイソン・プラムリーも、活躍の場を得て大きくステップアップした選手だ。ナゲッツでの彼はニコラ・ヨキッチの控えで20分出ることが稀だったが、今では30分を超えて出場することも多い。NBAのセンターで最も多彩なプレーができるヨキッチと長く一緒にプレーする中で、プラムリーはペイントエリア内でのドッグファイトだけでなく、ポストアップからのチャンスメークも身に着けていた。プレータイムが伸びる中で、その能力はより発揮されている。

30歳にして飛躍の時を迎えているプラムリーは言う。「チーム全体が日々成長するメンタリティを持っている。勝てていないけど、正しい道を進み、先月より向上できているかにフォーカスしていて、僕もそれを実践しているだけだよ。エナジーを出すこと、ゲームプランを遂行するための集中を欠かさないこと。ヘッドコーチが僕らに言うのは主にこの2つだ。そのおかげで、チームはようやく一貫性のある戦いができるようになってきた」

「僕らは全員で1本のロープを握り、助け合いながら上へ上へと向かっている。良いチームになっている感覚はあるよ」とプラムリーは言う。ローズの退団でもう上がり目はないかと思われたピストンズだが、チームの日々成長は続いている。レイカーズに食らい付き、ネッツを破ったエナジーを安定して出せるようになれば、勝率は大きく上がるはずだ。