「彼ならNBAでも即通用する。彼以上のパサーはいない 」
来週開催されるNBAドラフトにエントリーしているポイントガードで最も評価が高いのは、オーストラリアのNBLで経験を積んだラメロ・ボールだ。
上位指名間違いなしと言われているボールの能力に疑いの余地はないものの、デューク大学を率い、男子アメリカ代表バスケットボールチームの前ヘッドコーチを務めた『コーチK』ことマイク・シャシェフスキーが推す選手は異なる。
『NBA TV』の番組に出演した『コーチK』は、「私なら、迷わずトレを指名する。彼が今年のドラフト組でベストポイントガードだ」とコメントした。コーチKが名前を挙げたトレとは、教え子のトレ・ジョーンズのこと。グリズリーズでプレーするタイアス・ジョーンズの弟で、デューク大に2年在籍したのちにドラフトにエントリーした。ジョーンズは、大学2年目の昨シーズンに平均16.2得点、6.4アシスト、4.2リバウンド、1.76スティールという成績を残し、『AP』が選出するオールアメリカ・サードチームに選ばれた。
コーチKは、得点能力にも優れながらチームを第一に考え、パサーとしても優秀なジョーンズについて「彼ならNBAでも即通用する。(エントリーしている選手の中で)彼以上のパサーはいない」と称賛している。教え子ということで他の選手より思い入れが強いのは間違いないが、誰よりも間近で見てきたからこそ、ジョーンズの実力を推せる立場にある。
ジョーンズは、ポイントガードにしては190cmとサイズもあり、ボールディフェンダーとしても評価が高い。それでも、ドラフトでは良くて1巡目の後半に指名されるという予想が多い。コーチKは「いろいろと批判もあるようだが、皆さんは彼がどれだけ素晴らしいアスリートかご存知ないようだ」とメディアに釘を刺した。
「大学2年目のシーズンで、彼はシュートも決められる選手だと証明した。それに彼はリーダーだ。リーダーであり、勝者でもある。パスも出せて守備も良い。彼とプレーしたがる選手は多いはずだ」
名門デューク大でレギュラーを務めた実力者をどのチームが指名するのか、ドラフト当日を楽しみに待ちたい。