主役と脇役の力が噛み合ったナゲッツがクリッパーズに逆転勝利、ニコラ・ヨキッチ「逆転できると信じていた」

主役と脇役の力が噛み合ったナゲッツがクリッパーズに逆転勝利、ニコラ・ヨキッチ「逆転できると信じていた」

2020/09/12
ナゲッツ

ミルサップが、ポーターJr.が逆境で力を発揮

クリッパーズが3勝1敗と王手をかけて臨んだナゲッツとのカンファレンスセミファイナル第5戦。クリッパーズは立ち上がりからナゲッツの得点源であるニコラ・ヨキッチとジャマール・マレーを徹底的にマークする。イビツァ・ズバッツがポストアップするヨキッチに起点を作らせないことで、マレーにもタフショットを強いる。ここまでの勝因となったディフェンスはより精度を高め、クリッパーズが立ち上がりから主導権を握った。

ここから第4クォーター途中まで、ナゲッツは常にビハインドを背負いながら、引き離されることなく食らい付く。ヨキッチとマレーがクリッパーズの堅守に苦戦する中、セカンドユニットのメイソン・プラムリーが身体を張ってカワイ・レナードを止め、モンテ・モリスが思い切りの良いアタックで得点を繋いでいく。後半に入るとベテランのポール・ミルサップが奮闘し、得点にリバウンドにとエネルギッシュなプレーで劣勢の中でもチームにエネルギーを与え続けた。

ナゲッツの『脇役たち』の予想外の奮闘は、クリッパーズを守勢に回らせた。もともと、スローテンポに持ち込んでナゲッツの爆発力を出させないのがクリッパーズのゲームプラン。落ち着いてペースを落とそうとする意識が自分たちのプレーから積極性を消すことになり、ナゲッツに付け入る隙を与えてしまった。

そして第4クォーター開始から数分、ヨキッチとマレーが突如として本領を発揮する。ヨキッチがディフェンスのギアを上げ、良い攻撃へと繋ぐことでゲームのテンポを速めると、マレーのシュートが決まり始める。こうしてヨキッチとマレーだけで連続11得点を挙げたナゲッツが一気に逆転した。

しかし、そこからギアを上げたカワイ・レナードをファウルでしか止められず、フリースローで2点差まで追い上げられる。この時にはヨキッチとマレーに不用意なターンオーバーが続いて得点が止まり、守備の要であるギャリー・ハリスもファウルアウトと嫌な流れだったが、クラッチタイムにチームを救ったのはマイケル・ポーターJr.だった。

第4戦で敗れた後、「もっとボールを回すべきだ」とヨキッチとマレー中心のシステムに異を唱えた彼は、この試合でここまで無得点。しかし残り1分11秒、2点差の場面でルー・ウィリアムズのチェックにもひるまず3ポイントシュートを打ち切り、これをねじ込んだ。さらにはズバッツのダンクをブロックで弾き出す。この攻守のビッグプレーがナゲッツに111-105の勝利をもたらした。

先の発言がチームの輪を乱すとして批判されたポーターJr.は、プレーで反論した。試合後には「僕は誰かに対して敬意を欠くつもりで言ったわけじゃない。チームは一丸となっている」とコメントしている。

22得点14リバウンド5アシストと、クリッパーズの徹底マークを受けながらも攻守に結果を残したヨキッチは「このまま終わるつもりはなかった。第4クォーターで逆転できるとみんなが信じていた」と語った。

崖っぷちであることに変わりはないが、ジャズとのファーストラウンドでも1勝3敗から逆転に成功しているだけに、一つずつ勝っていくことでクリッパーズにプレッシャーをかけられるはずだ。ミルサップのようなサポートに徹していた選手が手詰まりの時に力を発揮し、ヨキッチとマレーも復調の手掛かりを得た。ポーターJr.もその才能を発揮した。あと2つ勝つには噛み合う時間帯をもっと伸ばしていくことが必要だが、まずは良い兆候が得られた1勝だった。

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