写真=Getty Images

レギュラーシーズンの対戦では平均34.3得点と相性抜群

今シーズンに限らず、近年ジャズと対戦するチームは、リーグトップクラスのディフェンスに苦戦を強いられる。しかし、それはロケッツには当てはまらない。

4月29日にトヨタ・センターで行なわれた西カンファレンス・セミファイナル第1戦、ジェームズ・ハーデンは12本中7本成功の3ポイントシュートを含む41得点8リバウンド7アシストでジャズの堅守を破壊。ロケッツはハーデン、そしてもう一人の司令塔クリス・ポールに導かれ、110-96で勝利を収めた。

ジャズの堅守をどう攻略するかを聞かれたポールは「ただ点を決めようと思ってプレーしているだけ」と一言。ハーデンも「いろんなパターンで点を決めるだけだよ。ルディ・ゴベアが相手でもフローターを織り交ぜたり、ジャンプシュートを仕掛けたり」と続けた。

またハーデンは「ウチは他のチームと違う」とも言う。「今シーズンを通じて、対戦相手が採用しているあらゆる形のディフェンスを見てきた。試合映像をたくさん見て研究もしている。そうやって、この日のために準備してきたんだ」

そもそもハーデンはジャズにめっぽう強い。昨年11月5日に対戦した際には56得点を記録。レギュラーシーズンでの対ジャズ戦では平均34.3得点を記録するなど、完全に『お得意様』になっている。

ヘッドコーチのマイク・ダントーニは「ジャズの守備は素晴らしい。実に高いレベルにある」と語ったものの、「しかし、ジェームズはジェームズなんだ」とハーデンを称賛。

これでロケッツは今シーズンのジャズ戦で5連勝。平均16.8得点差をつけて勝っているスタッツが証明している通り、リーグトップクラスのオフェンスの方が一枚も二枚も上手だ。

とはいえ、ジャズは1回戦でサンダーとの激闘を終えたばかりで、疲れも残っていた。中1日で、移動もあればどうしたってパフォーマンスレベルも落ちてしまう。また、平均14得点、7.3リバウンド、7.0アシストを記録しているリッキー・ルビオの欠場も痛手だった。

それでも5月2日の第2戦までに『生命線』である守備を立て直さなければ、再び『ジャズ・キラー』のハーデンにやられてしまう可能性は高い。