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「プレーオフ進出という目標をどうしても達成したかった」

西カンファレンスはレギュラーシーズン最終戦まで順位が確定しない大混戦となった。特に注目を浴びたのは『勝ったほうがプレーオフ進出』という、ナゲッツとティンバーウルブズによる8位決定戦だった。

結果はオーバータイムの末にウルブズが112-106で勝利し、実に14年ぶりとなるプレーオフ進出を決めた。31得点を挙げたジミー・バトラーは「とても大きな成果」と成果を誇った。

「シーズンを通じて精一杯努力してきた。プレーオフ進出という目標をどうしても達成したかったんだ。どのシードだって構わない。僕たちはプレーオフに勝ち進みたかった。優勝を狙いたい。次は先に4勝をあげるチームになれるかが重要になる」

プレーオフ1回戦ではロケッツと激突する。65勝17敗と西カンファレンス首位のロケッツはレギュラーシーズンでの対戦ではウルブズに3戦全勝、圧倒的に有利という下馬評だ。だが、最長で第7戦まで行なわれるプレーオフでは、シリーズ中の流れをいち早く掴み、対処できるチームが主導権を握るため、たとえ第1シードであっても第8シードに敗れる波乱が起こる可能性はゼロではない。

両チームは真逆のスタイルを持つ、まさに水と油の対決だ。今シーズンもリーグ最多となる1試合平均42.3本の3ポイントシュートを放ったロケッツに対し、ウルブズの3ポイントシュート試投数は最少の22.5本。それでも平均得点ではリーグ8位(109.5)で、2位のロケッツ(112.4)とは3点しか違わない。100ポゼッションでの平均得点でも、ロケッツがリーグ2位(112.2)なのに対し、ウルブズはリーグ4位(110.8)とその差はわずかだ。

ブルズで一時代を築いたトム・シボドーがヘッドコーチに就任した後、ウルブズは守備を重視するチームになると言われていた。だが、ふたを開けてみれば、ウルブズはオフェンスでリーグ上位のスタッツを残している。しかも、現代の傾向である3ポイントシュートに依存していないというのだから驚きだ。

これだけ対照的な2チームが対戦する以上、ウルブズがロケッツの3ポイントシュート攻勢を封じられるかどうかが大きなカギとなる。

82試合を終えてホッとできるのは、試合後から次の練習が始まるまでのわずかな間のみ。ウルブズはできる限りの準備をして、優勝候補ロケッツに挑む。第1戦は4月15日に行われる。