レギュラーシーズン終盤戦展望 B1各地区トップチームの指揮官が抱える『悩み』

2018/04/06
Bリーグ&国内
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文=丸山素行 写真=野口岳彦、B.LEAGUE

1試合も落とせない状況でのチャンピオンシップ対策

Bリーグ2年目のレギュラーシーズンも残すところ11試合。すでにチャンピオンシップ出場を決めたチームが出てくると同時に残留争いも激化し、まさに佳境を迎えている。

B1の西地区では琉球ゴールデンキングスと京都ハンナリーズがチャンピオンシップ出場を決め、琉球は今節の結果次第では地区優勝が決まる。中地区ではシーホース三河がすでに優勝を決めた。その中地区は三河の『1強体制』である一方、チャンピオンシップ進出となる2位を巡り、4チームが3ゲーム以内でひしめく大混戦となっている。

開幕前から激戦区とみなされた東地区ではいまだ激しい順位争いが繰り広げられている。千葉ジェッツとアルバルク東京はチャンピオンシップ進出が確定しているが、両者ともに欲しいのはチャンピオンシップでのホームアドバンテージを得られる東地区1位の座。長らく首位を走っていたA東京を前節に千葉が追い抜いたが、決着がつくのはまだまだ先になる。

各地区で強さを発揮する上位チームであっても、チャンピオンシップでの戦い方を模索しつつ、選手のコンディション管理も求められ、なおかつ気の抜けない戦いが続くとなれば、ヘッドコーチの手腕が問われるところ。

千葉は富樫勇樹と西村文男のポイントガードが今年に入り相次いで長期欠場しており、ベストコンディションを揃って取り戻す必要がある。A東京は馬場雄大が1月末から欠場中。復帰させるだけでなくチームバスケットに組み込み、そのダイナミズムをチャンピオンシップで最大限に生かしたいところだ。両チームを率いる大野篤史、ルカ・パヴィチェヴィッチはともに、その作業を行いながら残り11試合を一つも落とせないという難しさに直面している。

セカンドユニットの充実なくしてBリーグ優勝は困難

三河には別の難しさもある。三河の選手は昨シーズンから「強いチームとやりたい」という旨の発言を何度かしてきた。ライバルチームにとっては不愉快だろうが、彼らにとっては切実な問題。すでに中地区1位は確定しており、毎試合がチャンピオンシップの強度となる東地区の戦いを眺めつつ、消化試合をいかに有意義なものにするかにフォーカスしなければならない。

もともと三河は、日本代表でもエースの比江島慎を休養目的で欠場させたり、主力選手のコンディション管理には気を配ってきた。『鉄人』桜木ジェイアールを筆頭に、主力選手たちはシーズン終盤でも活力に満ちている。

それでも昨夏に加入した松井啓十郎、村上直、西川貴之は実績のある選手でありながら三河で本領発揮には至っていない。それが主力選手のプレータイム増加の要因となっている。桜木はここ5シーズンで最長となる平均29分間プレーし、金丸も約28分強の出場となっている。またシーズン途中に加入したコートニー・シムズはいまだ前任者のダニエル・オルトンほどのインパクトを発揮できずにいる。

セカンドユニットの充実なくしてチャンピオンシップ制覇が困難であるのは間違いない。このシーズン終盤の時点で、前述の3選手がチーム内での役割を見いだせずにいることは、チャンピオンシップを戦う上で大きな不安要素となる。昨シーズンのセミファイナルで栃木と対戦したが、まさにセカンドユニットの差が勝敗を分けた。同じ轍は踏めない状況、鈴木貴美一ヘッドコーチがどのような仕上げをチームに施すかに注目だ。

琉球は『強豪相手の消化試合』で収穫を得られるか

琉球も同様で、遅かれ早かれ西地区優勝は決まり、三河と同じ立場に置かれる。三河以上に、昨夏に大幅なチーム刷新を行って1年目の琉球にとっては、残り11試合でどのようにチームを成熟させていくかが大事になる

オーバーカンファレンスの試合を多く残しているのは彼らにとってはむしろ幸いなのかもしれない。明日からは川崎ブレイブサンダースと対戦、その後も三河、A東京、千葉との連戦を残している。今週末から『チャンピオンシップのつもり』で強度の高い戦いができるかどうかが、チャンピオンシップでの明暗を左右することになりそうだ。

いずれにしても、レギュラーシーズン終盤戦は様々な思惑から各チームで起用法を含めた戦い方に変化が見られるはず。チャンピオンシップを視野に入れたヘッドコーチの思惑を考察しながら試合を見るのも、また一興である。観戦する側の我々もまた、チャンピオンシップを見据えながらレギュラーシーズン終盤戦を楽しみたい。