ケビン・デュラント移籍決断の背景にあったオフェンスの停滞
2016/07/07

写真=Getty Images

決断を後押ししたのは、ウェストブルックとのケミストリー?

全世界のバスケットボールファンを驚愕させたケビン・デュラントのウォリアーズ移籍。サンダーとの1年契約で残留濃厚と言われていた裏では、盟友ラッセル・ウェストブルックとの連携の停滞が、デュラントに移籍を決断させたと言われている。

サンダーは昨年のオフ、前ヘッドコーチのスコット・ブルックスを解任し、ビリー・ドノバンを起用した。これは強力な2枚看板の能力を最大限に引き出してオフェンスを活性化させることが狙いだった。

だが、それでも重要な局面でオフェンスの流れは改善されなかった。昨シーズンのサンダーは、第4クォーターに逆転されるケースが少なくなかった。これでは、デュラントとウェストブルックという強力な武器を生かせていないと言われても仕方がない。

『NBC Sports』が伝えたデュラントに近しい関係者の話によれば、今もデュラントとウェストブルックは親友とのことだが、コート上での関係性は今後も向上しないとデュラントは分析していたようだ。実際、試合中に両選手がナーバスになるシーンは何度もあった。

デュラントとウェストブルックに限らず、能力の高いスコアラーが同じチームでプレーする場合は、最適なバランスを見いだすことが肝心だ。結果的に、サンダーはデュラントが満足し、そして今後に期待できるだけのバランスを見いだせなかったということになる。

もっとも、ポストシーズンのサンダーは試合を重ねるごとに劇的に向上していた。もし、第4戦までを終えて3勝1敗とリーチをかけたカンファレンス決勝でウォリアーズに勝ち切っていれば、デュラントとウェストブルックのケミストリーもさらに良くなっていた可能性はある。

しかし、サンダーはウォリアーズの壁を破れなかった。そして、デュラントは近い将来にオクラホマシティで優勝できる可能性を悲観視し、今回の決断を下したのだろう。もちろん、ウォリアーズでステファン・カリー、クレイ・トンプソン、ドレイモンド・グリーンと一緒にプレーしたとしても、同様のことが言える。

ただ、チーム内にボールを回す意識が浸透しているウォリアーズならば、デュラントにボールが回るのは確実。あとは、最適なバランスをシーズン開幕からどれほどの期間で見つけられるかどうかだ。

いずれにしても、今回のデュラントの決断が正しかったかどうか分かるのは、まだまだ先のことになる。

1試合平均デュラントが28.2得点、ウェストブルックが23.5得点を記録し、コンビだと51.7得点となる。これはスプラッシュブラザーズの52.2得点についでリーグで2番目の数字であった。

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