ジェイ・ウィリアムス

「乗船できるのは選手と近親者、妻と子供だけ」

NBAの2019-20シーズンが中断されてから3週間が経過した。感染拡大のピークは4月末から5月初旬と予想される中、シーズン再開のフォーマットについて様々なアイデアが出されているが、中でも元ブルズで現在ESPNのアナリストを努めるジェイ・ウィリアムスのアイデアは独創的だ。

ESPNのラジオ番組に出演したウィリアムスは、クルーズ船を貸し切り、船の上にバスケットコートを作って、選手と彼らの家族を隔離した上でNBAのプレーオフ開催を提案した。

「大型のクルーズ船を2隻貸し切るんだ。船に乗る前には全員ウイルスのテストを受けてもらう。船に入れるのは選手と近親者、妻と子供だけ。東カンファレンスの船と西カンファレンスの船を用意し、すべてを消毒し常に清潔に保つ」

「メディアは機材を持ち込むことができる。乗員は岸に上がることはできず、船に乗ったままだ。クルーズ船の上にバスケットコートを2面作る。ファンは船には乗れないが、放送会社に試合を放送してもらう。チーム関係者とその家族はプレーオフの期間中、40日間なら40日間隔離してもらうことになる」

「すぐにプレーオフに突入する。準備期間は1週間くらいだ。クルーズ船で両カンファレンス同時にプレーオフを開始し、最後にチャンピオンシップを行う」

このアイデアは一見デタラメに見えるが、斬新で興味深い。船上で試合を開催すれば、選手や家族、関係者は外部の感染者と接触する機会がないため拡大を心配する必要はなくなる。会場への移動や、ファンとの交流で感染が広がることもない。一つの都市で試合を開催するアイデアと比較しても感染拡大のリスクは低く抑えられる。

一方で課題も多い。これほどの規模のプロジェクトを実現するには準備期間が少なすぎるし、絶対的に不足している医療リソースをここに投入することには批判もあるだろう。そして何より、パンデミックが猛威を奮っている最中でシーズンを再開すること自体に社会の理解を得るのが大事だ。

新型コロナウイルスの感染拡大に歯止めがかからない中、2019-20シーズンの中止という選択肢も現実味を帯びつつある。もはやクルーズ船のような奇想天外なアイデアでなければシーズン再開は難しいのかもしれない。新型コロナウイルスのパンデミックによるスポーツへのダメージはそれほど深刻なのだ。