ビッグマンながら前半73点のオフェンスを演出
16連勝が止まったばかりのセルティックスは、感謝祭明けにホームで行なわれたマジック戦に118-103で勝利した。
球団史上4位の連勝記録を樹立した今シーズンのセルティックスは、連勝中に『逆転のセルティックス』と表現されたように、2桁のビハインドを背負った状態から逆転で5勝を挙げた。しかし、言葉の響きは良いにせよ、裏を返せば前半に主導権を奪われていたことの表れでもある。セルティックスの課題は、序盤からリードを広げて楽に勝つことだった。
ヘッドコーチのブラッド・スティーブンズが「蜃気楼のよう」と語った連勝も止まり、仕切り直しとなったマジック戦では、序盤からセルティックスがコートを支配。第1クォーターを40-26で上回ると、前半終了時点で73-47と大量リードを奪い、6連敗中のマジックの心を折った。
セルティックスのオフェンスを引っ張ったのは、30得点を記録したカイリー・アービングだったが、攻撃を演出したのはセンターのアル・ホーフォードだった。前半だけで7アシストをマークしたホーフォードは、試合を通じてキャリアハイに並ぶ10アシストを記録。得点は5と物足りないが、コート上での存在感はその数字では測れないものがあった。
Al ?? Kyrie for the easy 2?? pic.twitter.com/eDvd27lQPt
— Boston Celtics (@celtics) 2017年11月25日
マジックのヘッドコーチ、 フランク・ヴォ―ゲルは、試合前「ホーフォードは、リーグで最も過小評価されている選手」とコメント。ホークス時代もそうだったが、ホーフォードは決して目立つ存在ではない。だが、優れたフットワーク、洗練されたポストムーブを武器とする実力者だ。
ホークスが年間60勝22敗を記録し、東カンファレンス首位でプレーオフに勝ち上がった2014-15シーズンの中心を担っていたのもホーフォードだった。センターとしては小柄な208cmというサイズだが、総合力の高さで評価を上げ続けている。2011-12シーズンと13-14シーズンには大胸筋断裂の重傷を負うも、不屈の闘志で復活。2016年の夏に加入したセルティックスでも不動の地位を築いた。
性格的にも注目を集めることを求めるタイプではなく、アービングとの共存も問題ない。今シーズン開幕戦でゴードン・ヘイワードを失いながらリーグ首位を維持できている要因は、ホーフォードのような『縁の下の力持ち』的な存在がいるからに他ならない。