『大型ポイントガード』の宇都直輝は代表生き残りレースに自信「周りを生かす能力が自分にはあると思っている」

2017/11/08
日本代表
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文=丸山素行 写真=鈴木栄一

「リバウンドを取ることが速い攻撃につながる」

男子日本代候補は11月24日に行われるワールドカップアジア1次予選の初戦、フィリピンとの試合を2週間後に控え、強化合宿を実施している。

昨日、メディア公開された練習を終えた宇都直輝は「今日は1番(ポイントガード)だけじゃなく2番(シューティングガード)もやったので、2番の時の自分の強みを意識してやりました」と語った。

「どっちもあまり変わらないですけど、1番のほうがやっぱりいいのかな」と宇都は簡単に言うが、シューティングガードとの兼務は身長190cmの大型ガードである宇都だからできること。フリオ・ラマス新体制となり初めて代表候補に選出されている彼にとって、このアドバンテージは今後の代表生き残りレースで大きな武器となる。

ラマスコーチが宇都にまず期待するのも恵まれたサイズだ。宇都は言う。「個人的に言われているのはディフェンスのところです。身長が他のガードの選手よりも大きいので守れる数も増えるというか、守りやすさについて言われるので、練習で意識しています」とミスマッチを起こしづらいディフェンス面での貢献を期待されている。

またリバウンドを強調するラマスコーチの方針も宇都にとっては追い風だ。「代表でも速い展開にもっていきたいというのは聞いています。そのためにはガードが最初にリバウンドを取ることが速い攻撃につながるし、僕はリバウンドもかなり取っているのでそこは意識しています」

ボールをプッシュし、時にはそのままフィニッシュに持っていくことのできる宇都のプレースタイルは、ラマスコーチが求めるポイントガード像に当てはまる。

「4人をどう生かすかを考えながら動く」

宇都の強みはリバウンドだけではない。むしろ得点とアシスト、チームの得点に直結するプレーが宇都の最大の武器。アシストでは現在B1のランキングトップとなる平均6.5をマークしている。宇都も「周りを生かす能力が自分にはあると思っているので、それを生かすのが一番」とアシスト能力をアピールする。「チームメートの4人がどうプレーしたいかに合わせてプレーができる。4人をどう生かすかを考えながら動くのが代表の中での強みだと思います」

アシストを連発する秘訣を問うと、「それは僕がもともと点取り屋だったからです」との答えが返ってきた。単にボールを回すだけではアシスト数は伸びない。自分が出したパスをチームメートが決めるからこそのアシストだ。その点を宇都は強調する。「僕はもともとフォワードだったので、点を取る選手の気持ちが分かるというか。どんなコースにどのタイミングでパスが来ればシュートに持っていきやすいか、その感覚を知っているつもりです。だから、それぞれの選手の特徴を頭に入れて『こういうパスが欲しいんだろうな』と思い描いてパスを出しています」

アシスト面を強調するのは少し意外だった。宇都はBリーグ開幕から13試合で平均15.3得点、これは日本人トップの数字だからだ。彼は言う。「シュートは入っているんですけど、僕が取らなきゃいけない場面が増えただけであって、本来僕がそこまで取る必要はないと思います。アシストはこのままさらに伸ばすか、維持していきたいですけど、得点は気にしてないです」

「自分のことをしっかりやるだけというタイプ」

それでも、『点の取れるポイントガード』はやはり魅力だ。宇都自身、このところの自身の成長について、日々の練習からの意識的な取り組みが結果に表れていると笑みをこぼす。

「ビッグマンに対するフィニッシュの仕方をかなり意識しています。身体をぶつけるのか、タイミングをずらすのか、かわすのか。もしくはパスをさばくのかとか、浮かすのかとか、たくさんのフィニッシュの仕方がある中でどれを選択するかを意識しています。あとは単純にミドルシュートは3ポイントラインから1歩入ったくらいからのロング2ポイントというか、そこらへんのエリアのジャンプシュートは意識的に練習して、試合でも入っているので」

リーグで好調なパフォーマンスが続く宇都に、最終メンバーの12人に残る自信を問うと、首をかしげながらも率直な思いを語った。「どうなんでしょうね、僕は自分のことをしっかりやるだけというタイプなので。自信はなくはないですし、あるっちゃありますけど、そういうのはあまり考えたことがないので、自分らしくプレーするだけです」

ポイントガード争いは宇都、富樫勇樹、橋本竜馬、篠山竜青から3人が選ばれることになりそうだ。これまでの代表にはいなかった『大型ポイントガード』の宇都に今後も注目が集まる。