文=鈴木健一郎 写真=野口岳彦

リオ五輪を戦う日本代表のストロングポイント支える髙田

今週月曜、バスケットボール女子日本代表はリオ五輪本大会の登録メンバーとなる12名の内定選手を発表。いよいよ「本大会モード」となってきた。

髙田真希は無事に内定選手入り。5月上旬に行われたオーストラリアとの3連戦では力強いプレーでチームを引っ張ったし、ヨーロッパ遠征の後半に行われたベラルーシでの国際トーナメントでは大会ベスト5に選出されているのだから、メンバー入りは当然の結果だ。

体格に恵まれた海外の相手に対しても一歩も引かずに戦い、なおかつミドルレンジからも得点を決める幅の広いプレーで、髙田は日本代表に欠かせないエース格の存在となっている。

しかし、そのポジションは安泰でない。今は不動のパワーフォワードだとしても、アメリカWNBA参戦中の渡嘉敷来夢がチームに合流したら、スターターは渡嘉敷になる。つまり、髙田はベンチスタートとなることが濃厚なのだ。

スターターにこだわりはないのか、ベンチに回ることに忸怩たる思いはないのか。その問いを高田に直接ぶつけてみた。髙田は「スタートで出るというのは名誉なことですけど」と前置きした上で、次のように続けた。

「やはり海外の選手に対して40分間フルで出るのはしんどいです。それが連戦となると、さらにキツくなります。だから出場時間をシェアしてやっていくのがベストです。そういった意味で自分はどのポジションに回っても役割を果たせる、どこでも自分のプレーができるようになってきたという手応えがあります。去年のアジア選手権でも途中からの出場で自分の仕事ができました。そこには自信を持っています」

4番ポジションだけでなく3番もできるし、必要とあれば5番の役割もこなす。シックスマンとしての髙田の強みは、複数のポジションをこなす器用さ以上に、どんな状況でコートに送り出されても、自分らしいプレーでチームに貢献できる芯の強さだ。

「そこまでスタートにこだわってはいません」と髙田は言う。「ベンチメンバーの活躍はチームの勢いになるので、その意味でも出た時間で自分のプレーをしていきたいと思っています」

「誰が出ても同じ力が出せるとしたら、これは強いですよね」

渡嘉敷に限らず、同じポジションの選手にライバル意識を感じることはないのだろうか。これも率直に問いかけてみると、即座に「ライバル意識はないですね」との言葉が返ってきた。

「もし誰かの調子が悪かったら、他の選手が代わりに出て良いプレーをする。これがチーム全員で戦うということです。誰が出ても同じ力が出せるとしたら、これは強いチームですよね。そういうチームになるべきだと思っているので、スターターにこだわりはあまりないです」

それでも、ひとまず現時点では髙田は押しも押されぬ主力であり、スターターを任せられている。そのことに喜びを感じているし、自信も得ている。「たくさん使ってもらっているので、その時間帯はとにかく期待に応えたいと思ってやっています。今の日本代表のプレースタイルは本当に自分にとってやりやすいし、実際に点も取れて、結果も残せているので」

「出ていない時間帯は、自分のプレーをするための準備をずっとしています。そして出ている時間帯は自分を信じて、空いたらシュートを打つし、ドライブするし、リバウンドに飛び込む。そういう自分のプレーをやっていくだけです」

髙田、そして渡嘉敷が交互に起用される4番ポジションは、リオ五輪を戦う日本代表のストロングポイントになるはずだ。