バルセロナは『生きるレジェンド』に生涯契約をオファー
スロベニアの初優勝で終了したユーロバスケット。この大会を最後に、スペイン代表を17年間支え続けたフアン・カルロス・ナバーロが代表を引退した。
ナバーロといえば、ヨーロッパの名門バルセロナの象徴であると同時に、国際大会での『メダルコレクター』という印象が強い。2000年に20歳で代表デビューを飾ったナバーロは、2017年のユーロバスケットまでに、北京とロンドン五輪で銀でメダル、リオデジャネイロ五輪で銅メダルを獲得した他、2006年に東京で開催された世界選手権で金メダルを獲得。ユーロバスケットでは2009年と11年にスペインの優勝に貢献し、11年には大会MVPに選出される活躍を見せた。
『ラ・ボンバ』(爆弾)の愛称通りの高い得点力を持った選手で、クイックリリースからの正確なシュートや、ディフェンスをかわしながらのフローターシュートも得意。ドライブを仕掛けた際、インサイドフットでコートを蹴ってステップバックした後、後ろ足を軸にステップバックして相手ディフェンスとの間にスペースを生み出してからシュートに繋げるフットワークは『ナバーロステップ』と呼ばれている。
NBAでは2007-08シーズンだけプレーし、グリズリーズで年間82試合に出場して平均10.9得点、2.6リバウンド、2.2アシストを記録した。主にベンチからの起用だったが、年間12試合で20得点超えを果たすなど、NBAレベルでも持ち味を発揮してみせた。
Thanks for the memories Juan Carlos Navarro ????! A true legend of the game! #EuroBasket2017 @baloncestofeb pic.twitter.com/bAo6gpIFvv
— FIBA (@FIBA) September 17, 2017
代表での最後の大会となった今回のユーロバスケットでは、平均3.7得点、0.9リバウンド、1.9アシストを記録。スペイン代表歴代最多となる249試合目となったロシアとの3位決定戦にも出場して勝利に貢献。銅メダルを獲得して有終の美を飾った。
ユーロバスケット後には、グリズリーズでの1年間を除いてキャリアを捧げているバルセロナと再契約。契約期間は10年とも言われている。現在37歳の彼が契約を満了するとは思えないが、これはチームが彼に示した敬意であり、彼にとっては『生涯バルサ』の表明だ。2017-18シーズンが終了した時点で、ナバーロとバルセロナは今後も選手として現役を続けるか、球団内のポストに就くかを相談する予定だという。
オリンピックや世界選手権でアメリカ代表と鎬を削った『スペイン黄金期』を支えたナバーロの輝かしい代表キャリアに、大きな拍手を送りたい。