優勝と競争を求めて川崎ブレイブサンダーズへ移籍した大塚裕土「充実しています」

2019/11/14
Bリーグ&国内
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大塚裕土

勝率全体1位もターンオーバーに不安

消化した試合数にズレはあるが、川崎ブレイブサンダースは11勝3敗でリーグ全体首位に立っている。それでも、前節の三遠ネオフェニックス戦では連勝したものの苦戦を強いられた。初戦で4本の3ポイントシュートを沈め、第2戦でも与えられた役割を全うした大塚裕土は「最近、チームとして離せる時に離せないとか、重い感じがある」と、警鐘を鳴らした。

大塚が言うように、初戦は第2クォーターに2桁以上のリードを奪いながらもその後失速。第2戦に至っては、最終盤までもつれ敗戦の可能性すらあった。

「島根(スサノオマジック)の時もそうだったんですけど、離したのに詰められて、自信を持ってプレーされました。第4クォーターまで競ってしまうと、実力関係なく相手には自信を持ってプレーされてしまいます。離すことができれば勝手にあきらめてくれたり、そういうことを仕向けれるチームじゃないと上に行けないというのは選手の中でも話しました」

前々節の島根戦。10試合を終えて8勝の川崎と2勝の島根では川崎に分があると見て当然だが、川崎は初戦を落とした。また、いまだ勝利から見放されている三遠に苦戦したことも予想を裏切った。

こうした接戦に持ち込まれる要因に大塚はターンオーバーを挙げる。「シュートを決めきるのも大事ですが、ターンオーバーが響いて相手に詰められたのが多かったので、まずはそこですね。シュートで終われば良いですが、相手にスティールされての得点は避けなければ」

大塚が指摘するように、川崎はリーグワースト2位となる平均14.4ターンオーバーを喫している。強いチームほどミスが少なく、安定感のあるイメージが先行するが、川崎はこれに当てはまっていない。

佐藤賢次ヘッドコーチは「相手よりも早く走り出して、相手が態勢を整える前に攻めることがコンセプトとしてあるので、早攻めになった時にズレが生まれてターンオーバーになるのはある程度仕方がない」と許容している。この先、連携が増してこうしたミスが少なくなっていけば、川崎の強さは盤石なものとなるはずだ。

大塚裕土

「第4クォーターの終わりにコートに立っていたい」

大塚はここまで14試合中7試合で先発出場し6.1得点を記録。得意の3ポイントシュートは現在37.3%とまずまずの成功率を残している。

三遠との第1戦ではシーズン最多となる4本の3ポイントシュートを成功させた。それでも、「狩野(祐介)選手は10本決めました。プレータイムの差はありますけど、自分もそういう力を持っていると思っているので、そういう印象をみんなに持ってもらえるようなプレーをしていきたい」と、他チームのシューターの活躍に触発され、さらなる活躍を誓った。

ただ、3ポイントシュートを打つタイミングについては、現在も手探りが続いているという。多少の間合いがあれば積極的に3ポイントシュートを放つ大塚だが、それがタフショットに映る場合もある。「チームとしては確実に良い状態でシュートを打ちましょうとなっていますが、僕のリズムもあるので、そこの兼ね合いを模索しています」

覚悟の上ではあるが、川崎に移籍したことで過去2シーズンと比べてプレータイムは減少している。「シューターとして、ある程度ボールに触れる時間が長いほうがリズムは良いです。でも、何で出さないんだとかは思いません」と大塚は言う。

「スタートか控えかは相手によっても変えていると思う」と起用法への理解はあるが、コートに立っている時間帯にはこだわりがある。「最後、第4クォーターの終わりにコートに立っていたいですね。そこがチームとして一番強い5人だと思うので、そこに立っていられるような選手になっていきたいです」

「練習の時から辻(直人)選手とか、代表クラスとマッチアップして、激しく競い合っています。試合に出るための練習の時からかなり充実しています」。そう話す大塚の表情は明るい。

優勝を求めて移籍を選んだ結果、プレータイムは減少した。だが、この激しいチーム内競争も優勝と同じくらい求めていたものだった。「常にもっとできると思ってますし、毎試合もっと良いパフォーマンスをしていきたい」と話す、向上意欲が尽きない大塚への期待はこれからも高まっていく。